【まさかの2本立て】Heatrsを救え!~一度限りのTORNADO-GRENADE再結成配信ライブ<後編>
『守護心 -Save The Hearts- TORNADO-GRENADE無観客配信ライブ』も中盤にさしかかった。
2017年のミニ・アルバム『Mighty Flugel』から「Adam Kiss」。
解散から3年、こうして見ると「キラ星のごとし」のメンバーと言えなくもないような気がしなくもない。
この曲では典型的な「I-VI-II-V」進行でTORNADO-GRENADEのポップな側面をフィーチュアした。
ちなみに「キラ星のごとし」は「キラ星」と読むのではなく、「キラ、星のごとく」ですからね。そしてまた激しく「Mighty Flugel」!
そして聴かせどころのギター・パート!
もちろん2人ともMarshall。カズマくんはJCM2000 DSL100と1960AX。
やっぱりこういう音楽は音も見た目もMarshallじゃないとサマにならないもんね。
雄太くんの2555X Silver Jubileeのハーフスタック。この曲はカッコいいね。
ショウを通じてひとつのハイライトだったのではなかろうか。「オレたちTORNADO-GRENADEは3年前に解散しました。
今歌った『Mighty Flugel』は解散がキマってから書いた歌詞です。
曲の中の"Last song for you"という部分が聴いてくれるみんなとメンバーに届くように書き上げました…
…でも、ラスト・ソングではなくなった。
今日の日のために、特別な日のために(新しく)書いた曲を聴いてくれ!」
ロマンチックな展開!
そして、JoeくんのMC通り、Heartsを救うために作った新曲「Find the Answer」を披露した。
メンバーが肩を寄せ合っての感動的な演奏!
今回のイベントは、この曲を新たに販売してHeartsを救おう…という企画だったのだ。
続いてJoeくんがアコースティック・ギターを握ったのはバラード「Your Shadow」。
TORNADO-GRENADEのキラー・チューンのひとつ「Love Never Die」。
そのままシャドウのドラムスに乗って…
雄太くんがリフを重ねるのは… 「Storm is Blowin'」!
今度は雄太くん、逆さ吊りだ!
コレね、Joeくんの向こう側にいるリョータくんが雄太くんの両足を脇の下に挟み込んで真っ逆さまにズリ落ちないように、
何たるチーム・ワーク!
でも解散しちゃった。
その間、まったく指を止めないのが雄太くん。
チョーキングしてロング・トーンで逃げるなんてことは絶対しない。
ずっとシュレッディング。
コレは大したもんです。「サンキュー!
TORNADO-GRENADEの一夜限りの復活ライブを観てくれてありがとう!
コレが実現できたのも、5人全員がコロナで大変な西川口Heartsを少しでも助けたい、力になりたい、という思いになったからです。
今までライブの時に物販について話したことがなかったんだけど…。
今日はマジでHeartsを救えるのは、みんなが新曲を買ってくれることなんだ。
『最後の最後で金の話かよ!』ってことなんだけど…(会場のスタッフ爆笑!)、今までライブで物販のことを話したことがなかったボクたちが『買ってください!』と頼んでいるのだ!
よろしくお願いします!」
Joeくんが言っているのは、さっき演奏したHearts救済のための新曲「Find the Answer」のこと。
コレや他のグッズを視聴している皆さんにご購入頂き、その収益金でHeartsを義援します…ということを言っている。
キチっとお役目を果たしたところで最後の曲。
もちろん「Sex, Spice, Rock 'n Roll」。久しぶりだな~。
そうだ、そうだ、こんなことやってったな~。
たった3年でコロっと忘れちゃうもんだ。EXILEが流行ってたんだね~。EXILEからのギター・ソロ。
「みんなが今、どこでコレを観ているのかは知らないけど、やるよ~!
やっちゃうよ~!
お前たちの声を聞かせてくれ~!」
そうだ、こんなのもあった…「みんなで歌おう!」のコーナーだ。
各メンバーからのアオリ。
コレもスッカリ忘れてた。
この頃はまだ「あおり運転」は社会問題化されていなかった。
まずはシャドウ。
雄太くんはウソ泣きつき。
ヘンなキメつき。
「オマエだけ長い」と怒られちゃった。
カズマくんのソロ。
いい音だ。
ね?やっぱりロック・ギターにはMarshallが一番でしょ?
そしてエンディング…ココからが長いのは覚えてる。
「サングラスの儀」。
3年経っても目ェちっちゃ~!
まだまだ続くエンディングのルーティン。
ココでもメンバーひとりずつフィーチュア。
リョータくんは体を伸び縮みさせてデクレッシェンド&クレッシェンド。
シャドウはスティックを投げるだけで取らない芸。
しかし、細くなった。
ココのあたりはほとんど事前に決めていないらしく、「ナニやんの?ナニやんの?」とメンバーがお互いに探り合うところがほほえましい。
初めてで、恐らくは最後になるであろうTORNADO-GRENADEの配信ライブ。
そのクライマックス!
アンコール。
「こんなにたくさんのコメントありがとうございます!」
遠慮気味に新曲と物販のPRをした。
アンコールではもう1回先ほど演奏した新曲「Find the Answer」を披露した。
しかし、ナンだね、コレは言うべきではないんだろうけど…モッタイないな。
解散はやっぱりモッタイなかった。
今の日本においては伝統的なヘヴィメタルやハードロックが絶滅の危機に瀕していることに異を唱える人はおそらくいないだろう。
落語と偉い違いだ。
寄席へ通う若者が少なくないという。
それは若い噺家が出ているかららしい。
そして、同時に観るベテランの芸や名前が若者の間に浸透していくのだそうだ。
そりゃベテランの方が芸がシッカリしているからね、聞いたらそっちの方が感銘を受けるにキマってる。
ナントカしてコレと同じことが日本のロック界にも起こらないかと期待しているんだけど、ウマくいかんね。
そういう意味ではTORNADO-GRENADEの解散は痛かった。
欧米はナンダカンダ言ってこういう伝統的なロックを演る若いバンドが出て来るからね。
そして、日本との決定的な違いはリスナーのレベルなんだよね。
今、日本は「一億総『鬼滅の刃」でしょ?
何かチョット流行ると、それ以外のモノが通用しなくなっちゃう。
それが「流行」というモノなんだろうけど、この傾向が年々ヒドくなっているように思う。
すごくコワいよね。
このバンドのいいところはメンバーひとりひとりのキャラクターが確立されていて、ハードロックの伝統をキチっと踏まえ、いかにも「今の若者が演りました」というところだったと思う。
古クサい音楽を演っているのに、ゼンゼン古クサい印象をまき散らすことがなかった。
加えて「徹底的にお客さんを楽しませようじゃないか!」という姿勢も立派だった。
「悪だ!」も「サングラス」も飽きられてしまっただろうが、変化を与えることは容易であったろうし、彼らなら新しいネタを繰り出してくることも問題なくできたであろう。
もしアイデアがなくなれば誰か乞えばいい。それだけのことだ。
肝心なのはコピーではなく、自分たちしかやらないことをやることだ。
ほとんど最初から最後までこんなことを考えながらこの日はシャッターを切った。
★お知らせ★
今回のTORNADE-GRENADEの復活公演は、無料で配信する傍らオリジナル・アイテムを通販することによって利潤を得、Heartsを救援するというスタイルを採りました。
グッズは完全受注生産で、11月15日までお申し込みを受け付けております。
中にはこの日のために作った新曲「Find the Answer」のダウンロード販売も含まれています。
どうぞ、この機を逃さずお買い求め頂きますようご案内申し上げます。
尚、商品の発送は11月の下旬を予定しています。
商品のお買い求めはコチラ⇒TORNADO-GRENADEグッズ特設売り場サイト