犬神家結集!「約束のあの場所で」~玉椿姫先行発売興行~
20周年のバックドロップに赤い幟、そしてMarshall、NATAL、EDEN…ここ最近の犬神サアカス團のフォーマルなステージのようすだ。
しかし、犬神凶子が手術のため音楽活動から遠ざかっていることは以前にもMarshall Blogでレポートした通り。
するとコレは前回同様犬神サアカス團Zのコンサートか…。
メイプルのNATALが轟音を響かせる。
今日は12"と13"のツー・タム仕様。
Marshall。ヘッドはJCM800 2203。キャビネットは1960A。
EDEN。ヘッドはWT-800。キャビネットはD410XSTが2台。
オープニングは犬神サアカス團Z(以下、単に「Z」)のオリジナル「陰謀論PART2」。
客席は満員!大ウケだ!
ジン兄さんのよく練られたベース・ラインが手に取るようによく聞こえる。EDENの面目躍如たるところ!
「共同体」、「Passion」とZのオリジナル曲が繰り出されてくる。
ジン兄さんのボーカルで「こんなのロックじゃねえ」。
いつの間にか「ロック」が子供のものになってしまったことに対するZの叫び。
「気ままな旅を」、「危険なハーブ」、「青い鳥」とこの後もZのオリジナルで固めた。
前回は犬神サアカス團のレパートリーが少々混ざっていたが、今回はほとんがオリジナル曲。
それも、凶子姉さんがいない間に演奏するための曲としてチャッチャと形を取り繕うなどということはまったくない。犬神家らしさがよく出た、パーマネントなレパートリーになり得るクォリティが高い曲ばかりなのだ。
恐るべきすごい創作意欲と能力!
犬神サアカス團Zの詳しい情報はコチラ⇒公式家頁
ここで第一部が終了。
休憩の間に気になるグッズを紹介しておくと…よだれ手帳。
手帳はシリーズになっているそうだが、今年は食べ物をテーマにしたデザインになっている。
このジン兄さんのイラストも明兄さんの作品。
そして、第二部がスタート。対バンの犬神サアカス團の登場だ。
いきなりモノスゴイ盛り上がりよう!
事前にアナウンスされてはいたので観る方もわかってはいたものの、うれしいもんだ。
見て!ホラ、凶子姉さんに羽がはえてる!
犬神サアカス團のメンバーは…
ギターとコーラスに犬神情次2号。
皆さんもウスウスお気づきのこととは思うが、バンドはZと同じである。
しかし、衣装の細部と…何よりも気持ちが違う!
凶子さんがステージいてくれるこの安心感!そして凶子さんの存在感!
さらに「歌う」という重要な仕事から逃れられる開放感と楽器に専念できるうれしさ!
これが犬神サアカス團だ!
久しぶりにステージに上がる凶子姉さんもうれしそうだが、バンドの3人も実にノビノビと演奏している感じがする!
実は凶子さんはまだ静養中なのだが、この日はスペシャルで登場してくれた。
…というのも、このコンサートは2014年12月17日にリリースされたニューアルバム『玉椿姫』のレコ発記念だったのだ。
このニュー・アルバム、テーマは「命」。思いっきり犬神色の濃い仕上がりとなっている。
今回は詳しく触れないが、まず冒頭の啖呵売にやられる。バックに使われている曲は「ジンタ」っていうのかな?
私が子供の頃は本当に「見世物小屋」ってのがあったな~。
親に頼んで何回か見せてもらった。何と言って印象に残っているのは「タコ女」だった。「人魚」もいた。
この話しはまた今度ユックリすることにしよう。
とにかくこの『玉椿姫』、筋金入りの犬っこや犬っさんだけでなく、これから犬神を聴こうという人にもバッチリ。
しかも、Marshall Blogでもレポ―トした2014年7月の『祝20周年!犬神祭り千秋楽』でのライブDVDが付いているのだからうれしいなったらうれしいな!
凶子姉さん、元気そうだ。そしてファンの前に立てて(実際には車イスに座っての歌唱)何よりもうれしそうだ!
「運命のカルマ」、「花嫁」、「太陽を待ってる」と従来のナンバーを立て続けに演奏。
ZはZ、本家は本家…まったく別々のバンドだということがよくわかる。この辺り、明兄さんの頭脳プレイが奏功しているのだろう。
Ozzyが歌ってもおかしくないようなスローでへヴィな「血の下僕」、犬神節炸裂の「虚像の誓い」を演奏。
さらに13分にも及ぶ大作、アルバム・タイトル・チューンの「玉椿姫」。めまぐるしく変わる光景…コレも犬神の持ち味だ。また新たなキラー・チューンが誕生した。
立った、凶子姉さんが立った!…って凶子姉さんはクララじゃないっつーの!
爆発的なお客さんの反応に凶子姉さんも感極まったのであろう、松葉杖を手に無理を押して立ち上がってしまった!
一際大きな歓声が上がったが、犬っこも犬っさんも心配していたに違いない。
バンド・メンバーというよりも、家族の一員が戻って来た…という心温まるムードがステージに横溢していたように思う。
それだけでなく、家族同様の仲間と音楽ができるというメンバーの喜びがお客さんにも伝わった感動的なステージだった。
こんなルックスでも犬神のステージは「♪あったかいんだから~」。
アンコールには「天変地異」を演奏してこの日のすべてのプログラムを終了した。
しばらくはZとしての活動が続き、凶子姉さんの本格復活は5月になるとのこと。
また、元気に4人で活動する團が楽しみだ。
犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁
犬神家に繁栄あれ!
NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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(一部敬称略 2014年12月7日 渋谷TSUTAYA O-WESTにて撮影)