blurのMarshall
blurが来日した。
世代的にこのバンドを聴いているというワケではないんだけど、身近に感じていることがひとつある。
それは、ロンドンのNational Portrait Galleryがカギを握っている。この美術館はその名の通りトラファルガー広場にある有名なNational Galleryに隣接していて、王室や貴族、名士等々、肖像画だけを展示している。
当然、The Beatlesをはじめとしたブリティッシュ・インベンションの立役者や、国益をもたらしたブリティッシュ・ロックの名ミュージシャンのポートレイトがズラリと並んでいることを期待するワケだ。
はじめて行った時は驚いた。
私が見落としていない限り、常時展示されているのはPaul McCartneyとこのblurだけだったのだ。(写真はStones等チビチビ飾ってある)
そのblurのポートレイトはAndy Waholチックな大きなもので相当目立つものだ。
ロンドンに行くたびにこの美術館にブラっと立ち寄っている内にスッカリおなじみになったというワケ。
Jeff Beckのギター・テクを務めている仲良しのSteveがGraham Coxonとも仕事をしているのだ。
Steveから連絡が入り、マーブロ取材もOKということで武道館に会いに行って来た。
GrahamのMarshall。
ヘッドは普通の1959SLP。センドリターンがついた現行品だ。
それにPB100が2台。
キャビネットは左下のプラークからすれば、1960AVにLCフレットを張ったもの。カバリングはLevantなので、1960AXにVintage30を搭載したモノと言った方が近いか…。
よく見るとおなじみのエフェクターのコントロールが連なっている。そう、ご想像の通り。
実はこれ元MarshallのR&DチームにいたMike Hillという人の手によるものだそうだ。このMikeはJCM800の開発にも才能を発揮した優秀なエンジニアで、Ken Branと並んでMarshallへの貢献度が高い人だった。
これはMarshallの後ろに鎮座ましましたる秘密兵器。イヤ、やっている仕事は単純明快。供給電源の電圧と周波数を任意にコントロールしている。
ここでは230V、50Hzに設定。要するにイギリスでMarshallを使用しているのと同じ環境を作っているワケだ。
Gary Mooreのギターテクとも話しをしたが、彼らは電圧もさることながら、周波数をすごく気にしていて、やはりイギリスと同じ大井川から東のエリアの方がやり安いのだそうだ。
残念ながらこの日は先約があってショウ自体はみれなかった。Steveとは4月にJeffの来日時に再会することを約束して武道館を後にした。