MUSIC INNOVATION 2017 TOKYO OCTOBER X'MAS <前編>
今日はクリスマスだね。
最近、昔ほど「クリスマス、クリスマス」と騒がなくなったような気がする…と昨年も書いたような気がするが、今年もそういう気がするよ。
え、そんなことない?
歳を取ってまた感度が鈍っているのかな?
それでも、昨日は珍しくロースト・チキンを頂いたわ。
イギリスの田舎のホテルに行くと、「Half Roasted Chicken」というのを出すところがあって、コレがおいしい…というか一番無難。連泊するようなことがあると、毎晩ソレを頼むんだけど飽きない。
ま、どうせ大量に工場で作って、ホテルのレストランの厨房でオーブンに入れて温めているだけなんだろうけど、こんがりとローストした鶏は柔らかく、とてもおいしい。
イギリスは料理がマズイと言われるけど、土からこだわるオーガニックの本場の国なので、たとえ大量生産しているモノでも化学調味料まみれの日本の食べ物よりは格段に安全だ。
でも、付け合わせがよくないんだな~。
たいていがグリーンピースやカリフラワー輪切りのニンジンを茹でたヤツなの。コレはおいしくない。
日本では今時あんまりカリフラワーって食べないよね?
そういう時は「フライドポテトにしろよ~。チップスによ~」とボヤきながら別に注文をすることになる。
コレらをおいしいエールで流し込めば完璧!
昨日のチキンはかなり奥まで味が付いていていたな。おいしんだけど塩を使い過ぎかな?
後でノドが乾いて困っちゃった。
さて、本日のマーブロは今から2月ほど早く訪れたクリスマスのレポート。
札幌を拠点に音楽や演劇等のエンタテインメントのプロデュースをしているAkashic Recordsの『MUSIC INNOVATION 2017 TOKYO OCTOBER X'MAS』というイベントだ。
…と思ったが、トップに登場したのはMarshallもNATALも使わない「越村九至aka94」のアコギ1本の弾き語り!
「現実逃避した先も立派な現実」他、個性的な3曲のオリジナル・ナンバーを熱唱してくれた。
ホントだよな~、生きている以上どこへ行っても「現実」はつきまとって来るよね。
続いてはガツンとトラディショナルなハード・ロック・バンド、C・R・Y!
「Jane's」、「Friends」、「God help me」の3曲をプレイ。
やっぱりこの手のハード・ロックはよいね。
フーム…なるほど。
このチームはメンバーにネイティブさんがいるようなので、気になってチョット調べたんだけど、3曲目、「God help」と「help」に三単現の「s」がついてないでしょう?
Marshall Blogには政治と宗教のことは持ち出さないようにしているけど、コレはいいでしょう。英語の勉強だから…というのは、キリスト教は「一神教」なので神様はひと柱しかいらっしゃらないことになっている。
つまり絶対に「単数」なワケ。しかも「ワタシ」でも「アナタ」でもないので「三人称」だ。さらに、「help」と現在形になっている。コレ、「現在形」という時制は、日常的に起ることを表現する力を持っているので、「自分が困った時にいつも神様は助けてくれる」という意味が込められているハズ。「♪When I find myself in time of trouble, Mother Mary comes to me」の「Let It Be」と同じ。
でも、「聖母メアリー」の「come」には三単現の「s」が付いている。
ナゼか?
そう、聖母メアリーは神様ではないから。
つまり神様は不加算名詞なんですよ。数えられないの。だから「God help me」となる。
…かどうかは知らないけど。
ま、私はこうやって英語の勉強をしているのです。
でもね、ネイティブではない人の口からこういう表現がスラっとでてくるのは、相当英語に慣れている証拠。
「文化」を理解しているということになるからね。
ところで、最近行ったハードな音楽を演る若いバンドのライブで強く感じたことがありましてな。
記事の順番が来たらその時に詳しく書きます。
サポート陣は、ギターに金子聡司。
ギターに星諒。ベースはJunya。
写真はないが、ドラムスはkéy。この日、ドラムス向けの照明がなく、ズッと真っ暗で、申し訳ないんだけど写真を撮れないバンドがあったのです。
「命火」を熱唱。
この曲は終戦直後、当時日本の領土であった樺太で発生した「真岡郵便電信局事件」という悲劇をテーマにした『九人の乙女〜もうひとつの真実』という舞台の主題歌だ。
終戦直後の外地からの引き揚げにまつわる悲劇は枚挙にいとまがないが、それは中国からだけではなく、当時日本領であった樺太から内地(北海道)への引き揚げにも数々の凄惨な事件が発生している。
私は吉村昭の「烏の浜」や「脱出」という記録小説を通じてこのことを少しは知っていたが、この「真岡郵便電信局事件」は知らなかった。
この事件は、南樺太の郵便電信局に勤めていた9人の女性が電話交換の仕事を最後までまっとうし、終戦の5日後、進攻するソ連軍を前に自決したという悲劇。
もう戦争は終わっていたのにソ連は容赦なく樺太に残留する日本人を殺戮し、引き揚げを阻止したんだね。
理由は、まず自分たちの身の安全を確保するため。相手が民間人でもナニをされるかわからないからね。殺すのが一番手っ取り早い。また、引き揚げ者が財産を内地に持ち帰ることが予想されるので、それら何としても取り上げる必要があったというワケ。
もうひとつは捕虜の確保。
捕縛された70万人の日本兵はシベリア送りとなり、鉄道敷設の重労働に就き、10万人が犠牲になった。そのシベリアから帰還した香月泰男という画家がいる。
私は立花隆が香月さんのことを話しながら、ボロボロと涙している姿をテレビ見て驚き、興味を持ち、そしてすぐに関連する書籍を読んだ。
香月さんの展覧会にも行った。
シベリア抑留時代の悲惨な日々を独特の技法で描写した作品からは、うめき声が聞こえた。
今回のイベントの出演者は北海道の方々が多いので、わたしなんぞが軽く口にだすべきではないであろうが、私は前の前の仕事で金沢港のマイナス25℃という冷凍庫に入ったことがあるが、何とかもって10分。大腿部が冷え切ってしまってそれ以上は全く耐えられなかった。
シベリアはというと東部のオイミャコン村というところでマイナス67.8℃が記録されているが、コレが人間が住んでいる地域での最低気温なのだそうだ。
そんなところに何年も抑留されてごらん。
その苦しさは並大抵のものではないことが、香月さんの絵から容易に感じ取ることができる。
私なんかはこうした戦争の犠牲者になった方々の話を聞くと無性に腹が立つんだよね。
小学校で使い物になんかならない英語を教えるより、こうした戦争の悲劇を徹底的に子供のころから刷り込むことの方がよっぽど大事だと思いますがね~。
だから、こうしたことを題材にした映画や劇や音楽は大事にせにゃいかん。
日本が戦争に参加できるようになったら映画も、劇も、音楽も自由にできゃせんのだよ。
「暗い歌ばかり」とMaeさんはMCでおっしゃっていたけど、私には大変意義のある時間となった。
またまた雰囲気が変わって、今度はパーリ―級のにぎやかさ!
Unlimited Platinum Tracksの登場だ。
サポートでSUNAOが参加。
先日長谷川浩二さんと共演されていましたな?
あ、TMレボリューションつながりか!SUNAOさんは下手のJVM210Hのハーフ・スタックを使用。
Unlimited Platinum Tracksは、「Feel My Breath」、「Venus Temptation」、「YABAI! motion」、「FAST&LOUD」、「One Reason」の5曲を演奏。
ファンの人たちがステージ前に押し寄せ、音楽に合わせてこのセットを楽しく踊り明かした。
リズム隊は航とkéy。
kéyくん、ゴメン!どうしても暗くて撮れん!
オープニングは「Starring Start」。
この曲はニコニコ動画の『山田玲司のヤングサンデー』という人気番組のオープニングアニメ主題歌になっているそうだ。
NaNa☆ちゃんはトークもメッチャ上手でお客さんをいいように惹きつけちゃう。
曲は「Co-to-no-ha」、「Nostalgic Water Jet」と続く。
そして、松竹芸能 の『松竹アニメ部〜アニメ狂室に集合』のテーマ曲、「曇りのち笑い声」で締めくくった。
次はメタル。
Europeの「Final Count Down」でスタートさせたのはMEDIAS ZONE。
金子くんは以前からの知り合いなんだけど、今回初めてステージを拝見させて頂いた。
弾くわ、弾くわ、もうシュレッディングの権化!歌声がまたスゴイ。
…と思ったら…そうか、20110年の3月に新宿で開催したRandy Rhodesのイベントに出演した中間さんのバンドで歌っていたのは金子くんだったのか!
ステージは「BURN OUT」、「Devil Juice」とメタル一色で進んでいく!
最後は「The Powe of the Gate」で狂熱のステージの幕を下ろした。
Maeさんのバンド、このMEDIAS ZONE、そして明日登場する中間さんのバンド…とこの日大活躍の金子くんなのであった!
Akashic Recordsの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
<NATAL>について
時は1965年、場所はロンドン。
伝説のパーカッショニスト、アラン・シャープは理想の楽器を編み出すことに没頭していた。
そして、ついにそれを手に入れた。
やがてその楽器は多くの人の知れるところとなり、
レッド・ツェッペリン
ディープ・パープル
ザ・ローリング・ストーンズ
ブラック・サバス
UB40
ボブ・マーレー
…らに重用された。
アランは「*ロー・プロファイル・フープ」の開発者。
彼はいつもナニかを作り出そうとしていた。
そして今、我々がそれを引き継いだ。
アラン・シャープのレガシーは生きている。
1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
ドラマーの皆さん「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
(一部敬称略 2017年10月25日 渋谷Mt. Rainier Hallにて撮影)