SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト vol.5 <前編>
今回で5回目を迎えた『SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト』。
前回までの数回は渋谷のAXで開催されていたが、なくなってしまったので今回は品川のステラ・ボールでの開催となった。
応募バンド数600超。
ひとつのバンドの音楽を愛でるフォロワーが集い、そのコピー演奏の腕前を競うコンペティションとしては空前絶後のバンド・コンテストであることは間違いない。
そして、こんなコンテストは世界中どこを探しても他にあるまい。
私は1回目こそ出席していないが、2回目からは審査員、またはフォトグラファーとしてこのイベントに直接か関わらせて頂いてとても光栄に思っている。
イヤ、何よりも楽しい!
「目指すはSCANDAL」という趣旨から出場者は女性(かつてバンド・メンバーとして男の子も出場したことがあった)ばかりだが、性別を問わず若い人たちがひたむきに何かに熱中している姿は実に感動的だ。
今年はどんな展開になるのやら…楽しみ!
開場と同時にゴッタ返すロビーには昨年優勝したKANIKAPILAの物販コーナーが設けられていた。
コンテストは定刻通りにスタート。
メインの司会はGUITAR☆MANでもおなじみの山本昇さん。
ステージにはMarshall。JCM2000 DSL100と1960Aのハーフスタックがこのコンテストのお手伝いをしている。
オープニング・アクトとして最初に登場したのは先ほどの物販コーナーで紹介したKANIKAPILA。
福岡は久留米出身の中学生と高校生の混成バンド。
中学生だよ、中学生!
ギターのMIZUHOちゃんは、「コマミ」ちゃんなんて呼ばれて昨年見事MAMI賞に選出されMarshall MG10CFをゲットしている。確か一昨年もだったかな?
ナンカ、MarshallもGretchもデカく見えるけど、プレイはバッチリ!何しろMAMI賞受賞者だからね!
YOSHIKAちゃんはウクレレも披露。
SCANDALのメンバーに「カニちゃん」なんて呼ばれていたけど、「KANIKAPILA」というのはハワイの言葉で「Let's Play Music」という意味なのだそうだ。
その名前ににふさわしく愛らしく、溌剌とした演奏は魅力満点。
メンバーひとりひとりのキャラクターがハッキリしているこの初々しくも堂々とした雰囲気は他にない感じ。
いいのよ。曲もすごくいい。
来月には藤井フミヤと藤井尚之のペンによる『イっちゃえ!I LOVE YOU!』でメジャー・デビューを果たす。
いいんじゃないの~、KANIKAPILA!
KANIKAPILAの詳しい情報はコチラ⇒KANIKAPILA OFFICIAL WEB SITE
そして、いよいよコンテストの開始。
トップバッターはN-pop project。
福島から来たこのグループはバンド活動を始めて1年半ぐらい。震災で外で遊べなくてバンドを始めたという。
ああ、私が中一の時はそろそろThe Beatlesを聴き始める頃だった。「バンド」なんて言葉を使ったことすらなかったな。
私が中一だった1975年は、Led Zeppelinの『Physical Graffiti』やQueenの『A Night at the Opera』、Pink Floydの『Wish You Were Here』がリリースされた年。ロックの黄金時代がそろそろ末期に入って来た頃。
それから40年…時代は変わったのう。
これはイギリスのニューキャッスルにあるEarl Grey(グレイ伯爵)のモニュメント。紅茶の名前になった人ね。
出場者たちのこうした独特のインストゥルメンタリゼーション・アレンジもこのコンテストの楽しみのひとつ。
昔のじゃ考えられない成り切り感!コレでいいのだ。
だいたい昔は立ってコンサートを見るという慣習がほとんどなかったからね。
将来の夢に「脳科学の研究者」なんて子がいたな。
「専業主婦」なんて夢はやっぱりガール・バンドならでは。男の子のバンドだったらそんな将来の夢はまず出て来ないと思うけど、最近はわからないね。「僕の将来の夢は『専業主夫』です」なんてこともあり得そうだ。
あのね~、チョット脱線するけど、「主婦業」ってアホほど大変で頭を使うへヴィな仕事だぜ。世の男連中もやってみりゃすぐにわかる。炊事、洗濯、掃除、買い物衣類の管理…まだまだ主婦がやらなければならないことはある。コレに最大の難関、育児が加わる。
頭を使って無駄なく時間の配分をし、これらの業務を完璧にこなすその技術と労働量は生半可なものではない。
会社で、部下が持ってくる書類にロクに目を通さずにハンコを押している仕事よりよっぽど大変だ。あ、イカン、この話しはまた別の機会に。
とにかく主婦業というものは、本当は外で仕事をしながら…なんてことが絶対に不可能な大変な仕事なのよ。ホント、奥さんに感謝。
専業主婦志望の人、がんばれ!
それにしては危なげのないシッカリとした演奏で会場を沸かせていた。
道理で…このグループ、ファイナルが2回目だという。
落ち着いた、そしてカッチリとしたパフォーマンスだった。
「Welcome Home」を演奏したのは大阪のHi-Dear。
そしてジャズ・ベース。
女の子のバンドってみんな案外渋い楽器を好むんだよね~。
このグループは高校1年生。バンドを組んで半年で予選グランプリを獲得したという。
毎日練習してるんだそうだ。楽しいだろうな~。夢はメジャー・デビューで武道館!がんばれ!武道館にはMarshallの壁がピッタリだよ!
群馬でのSCANDALのコンサートにとても感動してこの曲を選んだとか。
我々の時代には高校で軽音楽部がある学校なんてそう多くなかったんじゃないかな?
それだけロックの一般大衆への浸透度が上がったということだ。もっとも彼女たちのご両親や先生たちが「ロック大衆化」の世代なんだろうね。
曲は「Hi-Hi-Hi」。お、ポール?SCANDAlだってば!
このバンドはビックリしたね。
ブルージーなギター・ソロをバッチリこなして…
去年のコンテストで知り合って結成したのだそうだ、オールスター・バンドやね。
驚いたのは彼女たちの演奏だけじゃなかった。ギターのお嬢ちゃんは私の友人の知り合いの娘さんだったのよ!
ナンカ出場者の年齢に関しては完全にマヒしてきたな。驚かんよ。