マイケル vs. 三大バンド大決戦! <前編>
「マイケル vs. 三大バンド大決戦! 」…なかなかにモノモノしいタイトルではあるまいか。
「マイケル」とはベテラン・ベーシスト、マイケル・ハマーを指す。
マイケルさんがかぶっている帽子に目をやると…「還暦」。
そう、マイケルさんの還暦をお祝いするライブなのだ。
しかも、還暦をただ祝って演奏するだけのライブじゃない。
奥様が丹精込めて企画したショウなのだ。
つまり「愛するダンナさまへのライブ・ステージの贈り物」というワケ。
Marshall Blogではいわゆる「還暦ライブ」というのを何度もレポートして来たけど、「奥様のプレゼント」というのは今までになかったんじゃないかな?
最初に登場したのはMADAM REY。
MADAM REI
ORION
ORIONさんはMarshall…って、もしかしてこのMarshallは…。
おお~、JMD100!
Marshall初のデジタル回路搭載のモデル。プリ・アンプがデジタルで、パワー・アンプが真空管駆動というハイブリッド・モデル。
なつかしいね~、うれしいね~…といっても私が作ったワケじゃござんせんけどね。
でも、コレは企画の段階から世界のディストリビューターが集まるMarshallの会議で取り上げられてみんなで色んなアイデアを出し合ったのです。
それにプロモーションも積極的に展開した。
まだ。YouTubeがない時代、デモ動画をウェブサイトに乗せたりしてね。
腕の立つギタリストさんに3曲ずつデモ・ソングを作って3通りの音色で弾いてもらって、それぞれ曲のタイトルの頭文字を「J」と「M」と「D」にした。
そんなことが奏功したのか。おかげでよく売れた。
次のMarshallでの会議の時、「このモデルをどうやって日本で成功させたのか」をみんなの前で発表してくれと頼まれた。
そんな、英語で演説したことなんてないし、突然の指名だったのでそうは上手には話せなかったが…まぁ、笑いは取ったかな?…笑い取れればすべてよしだから。
そんなこともあってJMDは実に思い出深いアンプなのです。
フット・コントロールもなつかしいな~!
ORIONさん、とても大事に使ってくださっていてとてもうれしいです。
キーボーズはSHOKO。
そしてドラムスは山口PON昌人。
NATAL!!
今日は24"のツーバス・キット。
メイプル。
スネア・ドラムは愛用の14"×7"のアルミ・シェル・スネア。
そして、ベースは本日の主役、マイケル・ハマー!
還暦おめでとうございます!
何せ三大バンドと対決するんでパスの数も3枚!
1枚あれば絶対にOKだと思うんですけど…。
1曲目は「Commit Suicide!?」。
ゴキゲンな正統派日本製ハードロック・ナンバー。
REYさん、いきなりの大熱唱!
SHOKOさんのキーボーズ・ソロから…
ORIONさんのギター・ソロへ。
いい音だ!
24"インチのバスドラ・サウンドがギンギンに鳴り響く!
還暦祝い、滑り出しから絶好調!
…ということで、チョット脱線させて頂きますが…。
「Commit suicide?」のことね。コレは正しい英語。
殺人、犯罪は動詞に「commit」を使うのが正式。
一方の「suicide」。
「-cide」はラテン語で「殺人」という意味。
この「-cide」いう接尾辞はとてもわかりやすい。
「sui」はラテン語で「自分自身」と言う意味だから「suicide」は「自殺」。
「sui」を同じくラテン語の「homo(人間)」に換えると「homicide」で「人殺し」。
「pest(害虫)」に換えて「pesticide」で「殺虫剤」。
「herb(ハーブ」に換えると「herbicide」になって、これナンダ?…そう「除草剤」。
最後にもうひとつ。
テレビの海外のニュースなんかで時々耳にする「genocide(ジェノサイド)」という言葉。
「geno」はラテン語で「人種」とか「民族」を意味する。
コレは代二次世界大戦時のドイツの組織的殺戮政策を表現するために作られた造語で、1944年より前にこの言葉は地球上に存在しなかった。
ヒトラーの蛮行が新しい言葉まで作ってしまったのだ。
…ということとは一切関係なしに会場はノッケから一気に盛り上がった!
2曲目は「mission」。
REYさんは、大分前にフェイスブックのお友達リクエストを頂いていたんだけど、一度もお会いする機会がなかった。
そして、今回ようやくお目にかかってご挨拶することができた。
想像通りエキサイティングな方だった!
「こんにちは!
マイケル・ハマーの誕生日ライブです!
マイケル、ヨカッタね…マイケルのために私は歌ってるんだよ」
「ありがとう」
大変に大人しいマイケルさん。
あ、私、マイケルさんにお目にかかったのもこの時が初めてでした。
「1年前にココ獅子王で演ったのが最後のライブ。
コロナ、や~ね~…いつ終わるのかしら。
ライブハウスは危なくないけど、その帰りの寄り道が危ないの。
みんなでライブハウスを盛り上げていきましょう!」
MCに続いて新曲を2つ披露した。
まずは「GOKUDOU」という曲。
NHKに出れないとマズイというころでタイトルはアルファベット表記にしたそうです。
それっぽい衣装。
「夜露死苦」なんてのはモロに昭和テイストでよろしいな、と麻亜紗瑠は思います。
前身頃の下の方に目をやるとナニやら書いてある。
ナニナニ…「一途上等 女の花道」か。
「ひとつことに一途になるのはいいことだ。これぞ女が華々しく生きる道」みたいな?
まさにそんな雰囲気が出ています。
曲もタイトルがウマい具合にマッチしたヘヴィ・ナンバー。
何があってもモクモクとベースを弾き続けるマイケルさん。
「『GOKUDOU』という曲でした。
今日は皆さん、自分の道を究めて帰ってください…まっすぐね!」
「マイケルいくつ?」
イヤ、ですから還暦のお祝いなんですってば!
「髪の毛黒く染めたら?」
「コレ、地毛なんですよ」
「エ、本当?外人みたいやん?」
「オレ外人…」
このチーム、半分以上の方が還暦を過ぎていらっしゃる。
「もしかしてオレが一番年下かも!」
PONさんが一番若いなんて!…そんなバンドは好きです。
続いても「夢幻の空」という新曲。
氷川きよしが歌うアニメの主題歌のコンペでSHOKOさんが作って応募した曲。
残念ながら採用は叶わなかったが間違いなく力作だ。
ところが、実際には氷川さんが歌わない曲でアニメはオンエアされたとのこと。
「大山鳴動してネズミ一匹」か?…イヤイヤ、そんなことはない。
レナード・バーンスタインの『キャンディド』のようにSHOKOさんが作った音楽が残ったのだから!
「その時代が苦しくても、次の時代への夢を持とうよ」ということを歌った曲。
このセットで唯一のおとなしいナンバー。
「みんなどう?楽しんでる?
大きな声も出せないからね。
せめて心の中で叫んでください。
私もせめてキラキラするわね」と自慢のキラキラのボトルを見せてくれた。
「『私が早く脱がなきゃ』と思っている人がいるんじゃない?」と上着を脱ぎ捨てたREYさん。
残すところあと2曲!
まずは「Dilemma」…
そして、最後を締めくくった曲はSHOKOさんのキーボーズから。
「最後はバラードで…」なんて曲を紹介していたけど、そんなワケないわな。
静かだったのは最初だけ。
オリャ~!
今日一番の急速調「Man up and…」だ~!
もう後はREYさんの暴れ放題!
みんな思いっきりエキサイト!
イヤ~、REYさんの破壊力スゴし!
マイケルさんは最後の最後までモクモクとベースを弾き続けたのであった!
PONさんはいつも通り立って最後を締めくくる。
「今日の主役、日本人のような、外人のような…なんかカッコいい、マイケル・ハマー!」
アタマっから大いに盛り上がった~!
MADAM REYの詳しい情報はコチラ⇒official web site
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