大山まき 2021 The Power <後編>
しかしね~、歌のある音楽というモノは「声」だよね~、声につきる。
こういうまきちゃんみたいな人は「歌を歌うために生まれて来た」としか思えないよな~。
でも、こういう人って楽器をやらせてもすぐうまくなっちゃうんだよ。
かつて世界で一番高いギャラを獲ると言われていたジャズ歌手のエラ・フィッツジェラルドがそうだったらしい。
そしたらホラ、ヤングギターに連載されたアコースティック・ギター講座のデモンストレーターにまきちゃんが選ばれたでしょ?
その連載が5月で終了したそうです。
お疲れさまでした!
ココのMCではそのあたりのことに触れた。
「次の曲は初めて作った曲で、ヤングギターの連載が終わった記念に初めて弾き語りをした曲です」
演奏したのは「タイヨウダイブ」。
2013年のミニ・アルバム『愛すべきけものたちへ』から。今回はギターを弾きながらでも、弾き語りではなくてバンドでのパフォーマンス。
まきちゃんの処女作か…『MONSTER』あたりの曲と比べるとやっぱり大分違うな~。
常に進歩しているということだ。しかし、今回の撮影はシンドかったな~。
多分、嵐の時の富士山頂でもこんなに視界が悪いことがないんじゃなかろうか?
ホラ、KAZZいなくなっちゃった!あ、いた!
あのね、いくら何でもコレは完全にスモークの焚きすぎですよ~。
ホワイトアウト!
私も仕事柄ずいぶんいろんなステージを観て、撮影して来たけどコレは「3大煙幕」のうちのひとつでした。深い霧の中からヌッと出てきたKAZZの弾くソロ・メロディは視界ハッキリ!
『MONSTER』に戻って「Blue Cat」。
ココはシットリと演って、ジックリと聴くところ。
短いながらもドラマチックなギター・ソロ。
ナニも声を張り上げるだけが「大山まき」じゃない。
こうしたゆったりとしたメロディを聴かせる曲となるとまた違うキャラが前面に出て来て実によろしいな。
コレにてまきちゃんの華麗なるアコースティック・ギター・コーナー終了。
ガンバって続けてくださいね!で、アコギ用のアンプが欲しくなったら迷わずMarshallのAS100Dね!
Marshallのロング・セラー商品のひとつです。
そう、アコメタルの時にKAZZが使っていたヤツね。
…と宣伝が終わったところで、今度はリョータくんのソロ。TORNADE-GRENADEの時からリョータくんのベース・ソロを見ているけど、ナンカ不思議なんだよね。
バカチコと弦を叩くワケでもなし、ギュリギュリと指弾きでテクをひけらかすワケでもなし、「寺沢リョータ」式のプレイを追及しているように見えて気持ちが良い。
お父さんにどうぞよろしく!ギターを下ろしてまた暴れ出したまきちゃん!
コレもまだ音源になっていないのかな?
昨秋の単独公演ではナント、オープニングで演った。スゴイ自信だわね。
まるでRainbowの初来日の時、1曲目に「Kill the King」を演ったようなもんよ。
あの時は『Rising』のレコ発ツアーだったのに、アルバムに収録されていない曲をいきなり演っちゃって、それがまたカッコよかったモノだからお客さんは「何じゃコリャ?」とパニック状態になってしまった。
私は14歳になりたてで、初めての外タレ(←この言葉は死んだな)のコンサートで、何しろ音のデカさに驚くばかりだった。
あの時に比べるとずいぶん耳が遠くなったんだろうな~。
今、LOUDNESSやSHOW-YAのステージを耳栓なしで真ん前で撮影していても後で耳がキーンといわなくなったわ。この「elements」はそんなショウのオープニングを飾るだけの曲だからして当然盛り上がるわナァ。
チョットしたトラブルがあったものの「ライブには付き物」と片づけておいて「Swing Out」を演奏。
4ビートのパートではクリーン・トーンで、そして後半のハードなパートでは均整のとれたディストーション・トーンで曲を盛り上げるKAZZ。
そのディストーションは主にアンプで作っている。
クリーンから激歪みまで、JVMの特長をうまく活かしてくれている。
KAZZは専用のフットコントローラーにマスター・ボリュームの切り替えをアサインしていて、チャンネルの多様性以外のJVMの機能をうまく利用しているのだ。
これならこのモデルを設計したサンチャゴもよろこんでいることだろう。
こういうタイプのレパートリーがあるのもまきちゃんの強みだ。
はるかちゃんのソロ。
ショウの最後の方で一番大変なヤツ…。
私は子供の頃からコンサートを観ていて、どうしてドラム・ソロって最後の方でやるのか不思議でならなかった。
ドラムスは一番の肉体労働なんだから、まだ体力が存分に残っている最初のウチに演らせてやりゃぁいいじゃねーか!といつも思っていたんだけど、最初の方でドラム・ソロをやっちゃううとその後が疲れちゃうってか…?
普段から鍛えているドラマーさんたちにとってはそんなことどうでもいいのか…。
という感じのパワフルなソロ。汗ダクの熱演から途方もない気迫が発散される!
完璧にやりきった~!
素晴らしいソロのお手伝いをさせて頂いたのはNATALのCafe Racerでございます。
サイレンの音とともに拡声器を手にして舞台に戻って来たまきちゃん。
曲は「LION」。
コレも音源にはなっていない新しめの曲。
拡声器を持ち出しだりして、いかついイメージだがアメリカンのエキスを感じる親しみやすいナンバー。
そして、ショウはいよいよ最後のセクションに突入する。
「ありがとう!
コロナ禍でライブができなかったでしょう?
100年後に私が伝説になったとしたら…こうして今『自由にライブができない自分』の意味がわからないってなっちゃう。
どうしようかな~?と思ってた。
でもこうしてみんなと会えるということも信じていたし、私の音楽を100年後にも残しておきたい…そんな気持ちで歌っています」
エライ!
若手ヘビメタ・チームのHELL FREEZES OVERもMarshall GALA2でそんなことを言っていた。
うれしいね~。
だって、今の若い子たちってすぐにバンドを解散したりユーチューバーになったりしちゃうでしょ?
音楽が本当に好きでもないのに楽器やバンドを始めちゃうから。
「他にやることがないから」ギターを始めるなんてトンデモありません。
音楽ってそんなもんじゃないハズです。
もっとも今世の中に流布している音楽で「心底音楽に夢中になれ」という方が無理でしょう。
ところで「100年」ね。
100年持ちこたえるってのは大変なことだよ。
今から100年前にどんな音楽が作られたか調べてみた。
1921年は大正11年…関東大震災の2年前…ジム・マーシャルが生まれる2年前ね。
有名なところでは…
野口雨情と中山晋平コンビの「船頭小唄」。
タイトルは知らなくても「♪オレは川原の枯れすすき 同じお前も枯れすすき」ってのは知ってるでしょ?
それから童謡が豊作だった。
「♪ギンギンギラギラ夕日が沈む」の「夕日」
「♪ゆりかごの歌をカナリアが歌うよ」の「ゆりかごの歌」
「♪青い目をしたお人形は」の「青い目の人形」
「♪カラスなぜなくの」の「七つの子」
このあたりは100年前に作られたそうだ。
100年持ちこたえたものの、少子化で近い将来には消えて無くなるかも知れないね。
芸術とか芸能って受け取る方がいなくなると、作り手がどんなに頑張っても死滅してしまうモノなんですよ。
海外ではアル・ジョルソンの「My Mammy」が100年前…コレは私世代でも知らない人が多いだろう。
アル・ジョルソンというのは顔に靴墨を塗って大人気を博した1920年代の歌手で、ジョージ・ガーシュイン「Swanee」の大ヒットで押しも押されるスーパースターとなった。
興味のある人は『ジョルソン物語』という映画を観てください。
それから、クラシックではアメリカの現代音楽でフランク・ザッパのアイドルだったエドガー・ヴァレーズ、フランスのフォーレやサン=サーンス、ストラヴィンスキーらが活躍していた時代だった。
そうしたライブを永遠に残そうとDVDを制作した。
そして…
「『MONSTER』から2年…今年CDを作ろうかと思っています!
それから8月8日の『山の日』を『大山の日』にしようと思います。
大阪でライブをやる予定です!」
おお!それは「おケガなくてヨカッタ!」…イヤ、なんでもない。
古典落語の『大山詣り』です。
まずはこのガオガオ・ポーズの曲…「dinosaur」。
ショウもクライマックスに突入し、バンド・メンバーの熱気が一段と上がる!
このポーズはウマいこと考えたね。
お客さんが声を出せなくても楽しめるもんね。
歌詞ともマッチしてるし。
もちろんまきちゃんの動きに合わせて皆さんポーズされていました。そして「MONSTER」。
時々私がメロディをクチずさんじゃうヤツ。
そしてこの2人の完璧なコンビネーション!
歓声なんてなくてもこの熱気は誰が何といってもスゴイ!
そして最後はまきちゃんのキラー・チューンのひとつ「Pain Letter」。
4人の最後のパワ~!
アンコールはなし。
イヤ~、すごいショウでした。
まきちゃん絶好調だった。
後で聞いたら、実際にすごくよく声が出たんだって!
まきちゃんはいつもスゴイけど、この日の彼女の歌声をナマで聴くことが出来た人はラッキー!
大山まきの詳しい情報はコチラ⇒Oyama maki official website
「会えてヨカッタ!
また元気で最高の場で会いましょう!」「早く帰りなさい~!」
緊急事態宣言下だからね。
さて、Marshallのレコード屋さん「マーシャル・ミュージック・ストア・ジャパン」がオープンしました!
Marshall Recordsのバンドの作品を販売するお店。
よろしくお願いします!
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