Luther Smoke Dokeyes~結成2周年記念単独公演
ビンテージ・ギグ・レポート、絶賛制作中。
ゴメンナサイ!ホントに遅くなっちゃって!
やっぱり夏の頃から『Marshall GALA2』の準備で大あらわだったんだな~…と思います。
さて、今日は今年の4月に初お目見えして以来早くも3回目の登場となるLuther Smoke Dokeyes(ルーサー・スモーク・ドゥ―キーズ:以下「LSD」)。
その結成2周年を記念する単独公演。
…って、エ~ッ、このチームって結成してまだ2年しか経ってないの~?
LSDのミニアルバム『The Jukebox Is Playin'』のジャケットのモチーフになっているワーリッツァーのジュークボックスが上手に描かれている看板が素晴らしい。
コレはイギリスの本社工場にあるMarshallのジュークボックスね。
オープニングは『The Jukebox Is Playin'』。
自慢のテンガロンハットを1曲目からブッ飛ばすほどのエキサイトメント!
続けてキラー・チューンにひとつ「Win, Loose or Honky Tonk」。
このJohnnyくんの〆のジャンプで演っている方もいかにゴキゲンかがわかるというものだ。
更に続けたのはLSDのドライビング・チューン「Drinkin' Whisky With Dad」。
「♪時は平成 場所はお江戸 台東区南側」という歌詞がうれしい。
ハートの形にチョット似た、東京23区の中で最も面積の小さい台東区。私が小さい頃は「だいとうく」と読んだ。
田園調布よりも、白金台よりも、三軒茶屋よりも、下北沢よりも、浅草や上野を擁する江戸時代から栄えるこの地域が一番好き。
「台東区」という言葉をそのまま歌詞に入れてくれたJohhnyくんにお礼を言いたい。
「お父さんとイッパイ」か…。
よくこういうのテレビのドラマやコマーシャルでやってるよね。
私は4年前に死んだ父と酒の席を共にすることは珍しくなかったが、サシでイッパイやることはなかったな。
照れちゃってダメ。ナニを話していいのやら。
そして、自分のセガレも酒を飲む年齢になって久しいけど、これまた「セガレとイッパイ」なんて感覚がないナァ。
ドライビングな曲にはドラビング・ギター。
ロックの定番フレーズテンコ盛りのソロが快感!
「今日は『ジョニーの本気』ということでアンプ2台、ギター3本を用意しています!」と、チラリとMCで機材を紹介。
今日のJohnnyくんのMarshallはSTUDIOシリーズを2種。
1959をパワー・リダクトした20WモデルSTUDIOシリーズからSV20HとSV212。コレがテレキャスター用。
レスポール用にそのコンボ・バージョンのSV20Cを使用した。
もちろんエフェクターは一切使用せず。
アンプとギターの間に挟まっているのは白いカール・コードのみ。
もう1本のギターはアコースティックだ。
ところで…場内は満員で立錐の余地が全くない状態。
コレは事前に容易に予想されていたことで、果たして写真をどこでどう撮ったらよいのやら…と悩んでいたところ、Johnnyくんが最前列に撮影するスペースを作ってくれた。
名づけて「MARSHALL撮影場所」!
Johnnyくん、ありがとう!
冒頭で演奏した「Last Train to Memphis」もそうだけど、列車の歌が目につく。
Johnnyくん、まさかの「テツ」?
日本で鉄道の曲というとなんといっても「あずさ2号」、それから「津軽海峡冬景色」か…。井沢八郎の「ああ上野駅」もその範疇に入るかな?
アメリカだとそれこそメンフィスだの、シカゴだの…やっぱりカッコいいな。
でも「線路はつづくよどこまでも」にあるように、鉄道は黒人奴隷の歴史の一部だからね。
私は「テツ」では決してないが、やっぱりイギリスの鉄道とか地下鉄なんてのはモノすごくオモシロいよね。
最近もMarshallの人に頼んでロンドンの地下鉄の本を買って持って来てもらった。
やっぱりメンフィスよりもシカゴよりも(両方行ったことないけど)ロンドンがスキ。
それとコレ。
まだ読んでないんだけど、アメリカの歴史的悪行を綴った『学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史(あるなろ書房刊)』という本。
映画や音楽や食べ物だけじゃなく、アメリカの本当の姿を知るのは実にいいことだと思っている。
もっともその元をたどればイギリス人なんだけどね。
歌もギターもドッシリとしてとても立派だ。
それはもちろんJonnyくんの力量によるところのものだが。「曲」という設計図がシッカリしていないとこうはならない。
しかし、気になったのがコレ。
ナゼ100円玉が落ちているのだ?
つづけて「On the Border」。
耳に残るメロディと歌詞、この曲もLSDのライブでは欠かすことのできない「キラー・チューン」と呼んでいいだろう。
「On the Border」か…。
ずいぶん昔の話だけど、アコギの仕事でサンディエゴに行った時に初めて「国境」というのを見た。
我々、日本にいると「国境」って見えないじゃない?海だから。
国道を走っている時、「シゲ、アソコにポールが立ってるだろ?アソコから向こうはメキシコなんだよ」と聞かされて不思議な気分になったことを覚えている。
それともうひとつ。
驚いたのはその国道に立っていた下の道路標識。
「難民注意」ね…コレ、日本だとタヌキとかイノシシでしょう?
コレはちょっとショックだった。 曲が進むにつれてますます熱気を帯びて来るギター!
やっぱりMarshallに直につないだ音っていいわ!
それぞれのメンバーからひと言。
「2年経ちました。2年前の8月10日にこのSHOJIMARUで初めてライブをやりました。裸足とTシャツ姿でした」
「山口翔也といいます。高校の時は『グッチ』と呼ばれてました」
2年前にブッキングしてもらったJohnnyくんがたまたまココで知り合った2人とスタジオに入って出来上がったのがLSDなのだそうだ。
そして、Hank Williamsの「Lovesick Blues」をプレイ。
ゴメンね…カントリーだけはゴメンね。
でも、今回Hank WilliamsがJim Marshallと同じ年だったということを知った。
1923年だから大正12年。すなわち関東大震災が発生した年だ。
「♪基本ハンク忘れるべからず」ですよ。
スゲエんだよ、Johnnyくん。
先日Marshallの事務所に遊びに来てくれてイッパイやりながらSpotifyでテキトーにカントリーの音源を流すと片っ端からそれが誰かを言い当てるんだゼ。
アタシャ、1人もわかりません。
ロックは70年代までならバッチリ、Zappaは43年、ジャズはドップリほぼ40年、クラシックも現代音楽まで現在絶賛勉強中(バロックはNG)、民族音楽何でもござれ…でも…でもですよ…カントリーだけはムリ。あとソウルもムリ。
民謡は聴いても、この2つだけは一生受け付けそうにないナァ。
でもLuther Smoke Dokeyesは最高だ!
Johnnyくん、ジャンジャン新曲を作ってるんだって。
ドンドンやるべし!
天才の証のひとつって「多作」なんだと思う。
才能のある人の仕事って、いいモノをタマに作ることではなくて、やたらたくさん作った中にいいモノがある確率が高いことなんじゃないかしら。
こちとらナニひとつ作り出せないけどよ。
3人が呼吸を揃えたかのようにジックリと演奏した「Sunset」。
コレも一度聴いたら忘れられない「Ramblin' Rider」。
私はいつも「Fat Man in the Bathtub」を思い出しちゃう!
Johnnyくんのボトルネックは最高だ。
ボトルネック業界ってナゼかこうしてスゴイ人が思い出したように出て来るんだよね。
取り組んでいる人の数がそう多くないからそう感じるのかな?
マァ、ナニせ白熱のスライド・バーさばきよ。
本編を締めくくったのはLSDのテーマ・ソング「Far East Cowboy」。
アンコールはお揃いのバンドTで登場。
まず演奏したのはご闘病中の日蔵士歳朗さんの「Shake Hands Blues」。
そして、結成2周年を記念する単独公演を締めくくったのはカントリー・フレイバー満点の「Jukebox Blues」。
Jonnyくんがとても大切にしている曲…と言っていたような。
LSDのカントリーなら…いいな。
Luther Smoke Dokeyesの詳しい情報はコチラ⇒facebook
終演後、キーボード・プレイヤーの石黒彰さんと。
実はむしろを振り向いた時にチラリチラリと石黒さんの姿をお見受けしていたのだが、何しろ会場が満員でご挨拶に近寄ることができなかった。
そこで、終演後Johnnyくんを交えて3人で記念撮影。
石黒さん、ナントMarshall Blogの記事をご覧になってLSDにご興味を持ち、この単独公演に足をお運び頂いたという次第。
うれしいな~。
石黒さん、サザン・ロックも大好きだからね。
感想を伺うと…「最高ですよ!言うことは何もありません!」
ヨカッタね、Johnnyくん!