Damian Hamada's Creatures~THE WORST10 <後編>
待ちに待った大好きなバンドのコンサート。
「お気に入りのあの曲を演奏してくれるかな?」と大きな期待をしながら会場に足を運ぶ。
残念ながらお目当ての曲がセットリストには入っていなかった。
終演後「あの曲をナマで聴きたかったナァ…」と少しガッカリした足取りで家路につく。
音楽好きの人なら誰でもこんな経験があるのではなかろうか?
Damian Hamada's Creaturesの公式ファンクラブ「魔会」の会員の「この曲を取り上げて欲しい」というウィッシュ・リストの上位10曲で構成したコンサート『THE WORST 10』のレポートの<後編>。
<前編>の陛下のご講話にあった通り、自家薬籠の中に入っていない曲を演らされる方は大変であろうが、こうしたファンのリクエストに応える類のライブはとても素敵な企画だと思う。
そこで思い出したのが「レッド・ツェッペリン」と「フランク・ザッパ」。
ロック史に燦然と輝く名盤の誉れ高い1969年のアルバム『Led Zeppelin II』。
この中に「Rumble on」という曲が収録されている。
私はこの曲が大好きで、呆れるぐらいカッコいいあのベースとドラムスのコンビネーションがライブではどうなっていたのかがとても気になり、海賊盤で耳にしているであろう「ジミー桜井」さんにその様子を尋ねたことがあった。
それが…驚いたことに現役時代のレッド・ツェッペリンはこの曲をただの一度もナマで演奏しない、いわゆる「荒涼たる新世界」状態だったそうだ。
特段難しかったり、非常識に尺が長かったりするワケでもないのに♪ナンでだろ~、ナンでだろ~?
一方、フランク・ザッパは1988年、生前最後のツアーで200を優に超す曲をレパートリーに選出し、半年のリハーサル期間を設けてバンド・メンバーにそれらの曲を叩き込んだ。
ツェッペリンの「Rumble on」とは異なり、ザッパの曲は最高度に複雑で、それを演奏するのには超人的に高度な技術を必要とする。
だから昔はザッパのバンドと秋吉敏子のオーケストラに在籍した経験のあるミュージシャンはアメリカ中どこへ行ってもオーディションなしで採用されたそうだ。
ちなみに「トム・ファウラー」というトロンボニストはその両方で演奏していた。
ザッパのライブはもちろん全曲暗譜で本番中の読譜は厳禁。
毎晩セットリストを変更し、MCなし、曲間なしのメドレー形式で3時間近くのライブを構成していた。
チョット話は反れるが、「リハーサル」といえばこんなオモシロい話がある。
ロシアに「エフゲニー・ムラヴィンスキー(1903~1988)」というレニングラード交響楽団の常任指揮者がいた。
この人、ブルックナーの「交響曲第7番」の演奏をする時、最後の通しリハーサルの演奏があまりにも完璧すぎたために演奏会をキャンセルしてしまったという。
普通であればリハーサルが完璧なら自信満々で喜ぶべきハズなのに天才は違うよ。
「そのリハーサルよりよい演奏が本番でできるワケがない」と考えて演奏会を中止にしてしまったのだ。
まるで「中島敦」の『名人』という小説のようだ。
げに出し物を考えてそれらを組み上げ、そして演奏して観客に満足してもらう…というのは大変なことよ。
さて『THE WORST 10』の中盤に出てきたのが「魔会」会員が選出したカバー曲コーナー。
聖飢魔Ⅱの「荒涼たる新世界」に続いて演奏したのが、D.H.C.史上初の洋楽カバー「Kill the King」だった。
偶然にも「この曲の元ネタはシェイクスピアの『マクベス』だったのか?和式なら黒澤明の『蜘蛛巣城』ね」と先日書いたばかり。
この曲は今から50年前の1976年、私が14歳になった翌月に「ケロヨン」以来で訪れた日本武道館で、生まれて初めてナマで観て聴いた海外のバンドが演奏した思い出深き曲なのだ。
下はその時のコンサート・プログラム。
この頃はRainbowではなく、D.H.C.にように『Ritchie Blackmore's Rainbow』と名乗っていた。
魔さかD.H.C.の演奏でこの曲が聴けるとは…「魔会」の会員の皆さん、投票ありがとう!
「皆さまお待たせしました。1位の曲です!」とシエルちゃんが発表して演奏したのは…
『魔界美術館』収録の「Lamia」。
確かに普段取り上げることのないメロディアスな1曲。
なるほど…「魔会」会員の皆さんはパワーよりメロディを優先させたということかしらん?
ギター・アンサンブルもとりわけ美しいメロディが際立つ。
確かにいい曲だもんね。
ゼヒ毎回ライブで演奏してもらいたいものです。
カズマくんのMarshallはラック式。
プリ・アンプは「JMP-1」、パワー・アンプは「9200」、そしてスピーカー・キャビネットは「Celestion Vintage30」を搭載したビンテージ仕様の「1960B」。
この新しく導入したスピーカー・キャビネットが豊かな中音域を押し出して大変に魅力的なサウンドを聴かせてくれた。
本編の最後までワーストな曲が並ぶ。
続いては『旧約魔界聖書 第Ⅱ章』から「Angel of Darkness」。
エキゾチックなメロディが魅力的な『新世界黙示録』収録の「Omen from Pandemonium」。
この曲も実にカッコいい!
コレも毎回演って!
本編を締めくくったのはとびっきりのドライビング・チューン「Which Do You Like?」。
コレも『旧約魔界聖書 第Ⅱ章』からのセレクト。
普段出て来ない曲とお馴染みの曲が入り混じった大変にバラエティに富んだプログラム。
コレじゃ「魔会」会員の皆さん、非会員の皆さんともども入り乱れて大喜びするにキマってるわ!
本編を終了してメンバーがステージを降りると同時に…
「D.H.C.、D.H.C.…」の強力な呼び戻し。
合間合間に推しのメンバーの名前の絶叫が挟み込まれる。
そしてアンコールが始まった!
まずはカズマくんがソロで登場。
鼻声。
「アンコールどうもありがとう!
3日前まで38度の熱があったオレだ…悪いことをするにも健康が第一だぜ!
そして「雨男」の話からこの日の悪行を発表。
「オレは紅茶が好き…でも今日は『午後の紅茶』を午前中に飲んでしまった!」…ワルだ!
どうでもいいけどもう「雨の月曜日」はカンベンしてください。
野菜の値段がどうにもならんぞ!
次にシエルちゃんとリリスちゃんが呼び込まれて前回のVeatsでのライブや天気の話に花が咲いた。
「今日のセットリストは大変だった…でも楽しんでくれたよねッ?
今は夏休みの期間中ですが、皆さんが投票してくれた曲を私たちは夏休みの宿題のように練習しました!」
バッチリと楽しませて頂きましたよ~。
2学期が楽しみですね!
「DHC史上最高に大変だったと思いますが、楽しんで頂けましたか?
もうミッチリとリハーサルをやりましたからね。
皆さまが楽しんで頂ければ、も~うれしいです!」
KAZAMIさんに続いてRENOさんもお客さんの盛り上がりに感謝の言葉を述べた。
シエルちゃんから「6周年に6名で6か所」をめぐる11月のツアーのお知らせがあり、その千秋楽の翌日の11月28日にツアーの打ち上げ的にファンクラブ・イベントの「魔界の集い」の第2回が開催されることを発表した。
すると「魔界、魔界!」とコールが沸き上がった…それとも「魔会、魔会」だったのかな?
そのまま写真撮影に入りそうになったところで…陛下再度のお出まし!(←「お出まし」はかなりの敬語表現なんです)
「私抜きで写真撮影をしようとするなんて…寂しかったぞ!」
無事に御真影も収められたところで今回も楽しくお帰りの会が終わり、アンコールの演奏の部に入った。
ちなみに軍艦が沈没する時に一番最初に避難させるモノはナンだか知ってる?
それはもちろん艦長でも金庫でもなくて、天皇陛下の写真、すなわち「御真影」だったんだよ。
そして戦前は一般の市民が御真影を直視することは「不敬」とされ厳に戒められていた。
さて、もちろんアンコールで演奏するのも「THE WORST 10」にチャートインしている曲。
まずは「Babel」!
今日も自慢のシグネチャー・モデルで華麗なプレイを見せてくれた陛下のお供は…
Marshall!
「DSL100H」と「1960BV」だ。
「Babel」はいつものライブでも欠かすことのできないD.H.C.の愛奏曲。
客席が盛り上がっているのは当然だが、演奏している皆さんも楽しそうだ。
そして続いたのは「嵐が丘」。
コレもライブでは欠かせない1曲。
やっぱり人気があるんだね~!
改臟人間たちのソロ!
リズム隊の2人から…
ギター・チームにバトンが渡されて…
スリリングなシーンが展開した。
心なしか陛下も大変にご満悦の様子にお見受けした。
最高のセットリスト…チガウ!最悪のセットリストで最低の盛り上がりを見せた1度限りの特別企画。
これにて完了!
陛下のご満悦のようす!
「諸君!本日はD.H.C.のワンマン・ライブ『THE WORST 10』への参加、大儀であったぞ!
ニコ生を観ている諸君も大儀であった!
次はまたあるのかないのか…まったくわからない。
改臟人間たちに大きな負担をかけてしまう企画モノのライブ…いかがだったかな?」
割れんばかりの歓声を浴びて恒例の「グ~」のコーナーに突入した。
悪天候の中駆けつけ、ライブを盛り上げた『会場人間』にグ~!
ライブを支えてくれたスタッフのみんなにグ~!
今回はリハーサルの時に初めて曲が止まってしまったこともあって、スタジオに残って個人練習をしたメンバーもいたという。
最後にそんな苦難を乗り越えた改臟人間の皆さんの健闘に大きなグ~が贈られた。
「ケッコウ、ケッコウ、コケコッコ~!」
そして魔王ダミアン浜田陛下にも。
「陛下にグ~!」。
今回も観ている人を1人残らず満足させる楽しく、スリリングで、そして何よりもカッコいいショウだった!
Damian Hamada's Creaturesの詳しい情報はコチラ⇒Official Website
<おしまい>
