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2026年10月 2日 (金)

Nape登場!~TOKIO TOKYO T2 Blowout vol.1から

今から約半世紀前、学生だった頃の私と家内は渋谷でデートすることが多かった。
ある時、黄色いレコードの袋を小脇に抱えて歩く人を頻繁に見かけるようになった。
「アレ、ナンだろうね?…TOWER…… RECORDって書いてあるね」
「タワーレコード」が今の東急ハンズのハス向かいに開店した頃の話。
少しでも多種多様な音楽を聴きたかった私は少しでも費用を抑えるために、中学生の頃から中古レコード専門だった。
だから渋谷でデートをする時にはイヤがる家内を引っ張って公園通りにあった「ハンター」や「ディスクユニオン」に欠かさず足を向けた。
それより前、高校の頃は西武デパートの裏にあった「屋根裏」に足繁く通った。
私は屋根裏が大好きだった。
あの頃、渋谷のライブハウスといえば他に「ヘッドパワー」と「ジアンジアン」と「B.Y.G」ぐらいしかなかったのではなかろうか?
大学の時に「今度渋谷の山の上に新しくライブハウスができるんだってよ!」
「え~、また~?」
それが「Eggman」だった。
「La mama」がオープンしたのもその後のことだったように記憶している。
翻ってみるに、今渋谷に一体何軒のライブハウスがあるのかしらん?
ロンドンのウエスト・エンドやカムデン・タウンにあるライブハウスのすべてを足した数より多いのでは?
要するに渋谷もスッカリ変わってしまったという話。
その例に漏れず、その屋根裏やキャバレー「ロンドン」が入っていたビルも人々の記憶からスッカリ消え失せ…どころか表の西武デパートも数日前に閉店してしまった!
まぁ、50年も前と比べれば街も変わってしまうことは必定だわね。
もう大分のことではあるが、「パルコ Part2」が閉店した時も驚いた。
今ではその同じ場所の一角に「TOKIO TOKYO」というライブハウスがある。
今日はそこで開催された『T2 Blowout vol.1』というイベントの一部をレポートする。
100組を超す応募者の中から選び抜かれた4つのフレッシュなバンドを紹介したイベントだ。
そのステージに立ったチームのひとつが渋谷出身の「Nape(ネイプ)」。
Marshall Blog初登場。
「渋谷出身」ということで、遠い昔の渋谷のチョットした記憶を冒頭に記してみたというワケ。10vNapeの出番は3番目。
いきなりヘヴィなバンド・アンサンブルが炸裂!
1曲目は「THE MONSTER」。20WATARU30vISSEI
この2人がNape。40v2人が高校の時、文化祭のオーディションにエントリーするためにバンド名をつけることになった。
若い頃はバンドの名前を決めたりすのって照れくさいもんなんだよね。
そこでこの2人はフェスのポスターなどに掲載された時に一目で印象に残る名前にしようと、アルファベット4文字のバンド名にすることを思いついた。
そうして浮かんだのが「うなじ」を意味する英単語の「Nape」。
「うなじ」は人間の身体の急所でしょ?
「Napeがいなくなったらロックシーンがつまらなくなる!」と思わせるような存在になりたいという想いも込められているそうだ。
確かにアルファベット4文字のバンド名って多くはないんじゃないかな?
私の頭にパッと浮かんでくるのは…「KISS」、「TOTO」、「ABBA」、定冠詞を除いて「The Enid」、「Ruch」、フランスの「Gong」、新しめのところで「MUSE」と「Blur」。
数字もOKにすれば「10cc」もそうか?
最近では芭蕉か一茶の俳句のような長いバンド名が散見される中、この2人のアイデアは功を奏するかもよ。0r4a0162 そんな2人をリズムでサポートするのが…
黒川バンビ50vミズグチハルキ60vショッパナからWATARUくんがシャープなシャウトをキメる。
「TOKIO TOKYO行くぜ!レッツゴー!」70WATARUくんの掛け声に続いてSSEIくんのソロが続く。80ISSEIくんはMarshall。
「JVM410H」と「1960A」を使用。
これまで色々なMarshallを試してきてくれたのだが、どうもJVMがシックリきたようだ。
コレはうれしいね。
JVMと私とは2007年に発売になる前からの長い長い付き合いで、勝手に「JVMの日本の里親」みたいな気持ちになっているから。90v図太い音色で飾り気のないストレートなプレイを存分に聴かせてくれた。100v「足元のお悪い中ようこそお越しくださいました!
ロックンロール・ショウを最後まで楽しんでいきましょう!」とキチンと挨拶をして、ベースとドラムスをバックに…110ダンサブルなナンバー「FUGITIVE」を歌い始める。
「fugitive」とは「逃亡者」のこと。
「リチャード・キンブル」ね…といってもさすがに私もテレビ版は経験していない。
歌詞は日本語。
WATARUくんの声が耳馴染みのよいメロディにあまりにもピッタリしていて聴いていて実に気持ちがいい!
「歌は声」…いくら良い曲でも歌声がマッチしていなければダメ。
反対に歌声が魅力的でも曲がツマらなかったらダメなのよ。
Napeはバッチリだ!120「オン・ギターISSEI!」
ギターも同じ。
ISSEIくんがMarshallを操って曲にピッタリの音色とプレイを聴かせてくれる。
ピート・タウンゼンドが好きだというISSEIくん。
見ていて「いかにも!」を感じるシーンが何回も出て来た。130vISSEIくんとはMarshallの件で事前にお会いしていたが、私がNapeの音楽をドップリと聴くのは、しかもナマで接するのはこの時が丸っきり初めてのこと。
ものすごくヨカッタの。
2人が作る音楽もさることながら品の良いステージ・マナーも私好みだったのだ。0r4a0123 ダンサブルなムードから一転。
JVMが出すバランスのよいクリーン・トーンのアルペジオから…150vバラードの「LAMBDA」。
コレは「λ(ラムダ)」かな?160情感豊かにジックリと、そしてシットリと歌い込むWATARUくんの声が聴く者の心に沁み通る。
こうしてバラードを武器にできるチームは強いね。
思わずこっちもジックリと聴き込んでしまった。170v「ロック・バンドのNapeです」と自己紹介。
この日は雨が強かった。
そこでWATARUくんが豪雨の比喩として「海底2万哩(マイル)」を引き合いに出した。
「ジュール・ヴェルヌ」ね。
そして1954年、リチャード・フライシャー監督の元、カーク・ダグラス、ジェイムス・メイソン、ピーター・ローレ等の名優を配してディズニーがコレを映画化した。
かなり小さい時に一度観たきりなのでけどカケラも覚えていないが、子供ながらにとてもオモシロかったような記憶が残っている。
そいうことでホンの2週間ぐらい前、『ミクロの決死圏』も作った名匠フライシャーの作品だからオモシロかろうとビクター・マチュアの主演で『恐怖の土曜日(Violent Saturday、1955年)』という映画を観てみたが、呆れるほどツマらなかったわ。2m_4WATARUくんとコーラスの歌い出しでスタートしたのは…180vストレートなさわやかチューン「OIKAZE」。190ギターを持ち替えてISSEIくんがコンパクトなソロを注ぎ込む。
ん?このSGはピートの影響かな?200ピート・タウンゼントはThe Whoのステージのクライマックスでギターを粉々にすることで有名だったが、壊しすぎて一時期イギリスからギブソンのSGが1本もなくなってしまった…都市伝説なんでしょうがピートならさもありなんという話がある。
Marshallの第1号機「JTM45」は1962年、ピート・タウンゼンドのアイデアを元に誕生した。
実際にThe Whoはジム・マーシャルの楽器店の常連で、『The Kids Are Alright』という映画の中で「どうやって楽器の費用を工面しているのか?」と訊かれ「ジム・マーシャルの店の壁にかかっているギターを失敬して『ジム、来週の火曜日に金を持って来るよ!』とやっているんだ」とフザけてインタビューに答えるシーンがある。
字幕にはジムの名前は出てこないので興味のある人は耳の穴をかっぽじいてこのシーンをご覧あれ。
また一時期、ジム・マーシャルはピートが壊したリッケンバッカーの修理を担当していたこともあった。
ロンドンにある「Rose Morris」という楽器店がMarshallとリッケンバッカーの両方の販売代理店をしていた関係からであろう。
下はMarshallの工場に飾られているピートのリクエストで開発したその第1号機「JTM45 Offset」。170jパワフルな歌声は「OIKAZE」どころか「TATSUMAKI」のような迫力だ!
しかしWATARUくんの歌はいくら声をハリ上げても品があるというか、粗雑な感じが一切なくてグ~っと聞き入ってしまうのだ。
そして、この緩急自在なレパートリーもツボを得ている。
だから次にどんな曲が出てくるのかがとても楽しみになってくる。210矢継ぎ早にハルキちゃんの叩き出すゴキゲンなビートに乗ってWATARUくんが次の曲を説明する。220v「オレらは夏という季節をすごく楽しみにしています。
だけど夏と言えば、オレらの中では『DENGEKIの季節』と呼んでいます。
みんなでシビれていこう!」
230とても心地よいクランチ・トーンのギターが加わってエキサイティングに展開する曲はその名も「DENGEKI」!240「一緒に声を出していきましょう!」
シンプルな作りながら転調を上手に取り入れてグイグイと曲を盛り上げていく。250他のバンドでは耳にすることができないようなNapeならではの独特な曲作りが際立っている1曲。
そして曲は意表をついたコーダで幕を下ろした。
東京は今日で雨の日連続37日の記録更新。
私は夏がキライだけど、今年はさすが暑い日が恋しくなったわ。260そしていよいよクライマックス。
翌月に開催される単独公演の告知をした後、最後の曲に取り掛かった。
客席をアオって…270「Rescue Baby!」
歌詞といい、歌のメロディといい、この日一番印象に残った曲。280曲の後半に飛び出してくるロックロックしたギター・リフもうれしい。
ISSEIくん、JVMを実に上手に使い回してくれた!290vこのチームは私の世代にも訴えかけて来る「ロック本来持っていた魅力」のようなモノを感じさせてくれる。
今回はショウケース的に6曲という短いステージだったが、その魅力は十分に伝わって来た。
でももっと聴きたかったよ!
この楽しみは単独公演に取っておくことにしよう。300この日の屋台村のようす。
ハハハ!
「NAPE」の4文字がいいように目立ってますナァ!
コレは2人の作戦に狂いはなかったようだ。
  
Napeの詳しい情報はコチラ⇒Nape official Website310 200_2(一部敬称略 2026年8月13日 渋谷TOKIO TOKYOにて撮影)