Concerto Moon~BACK BEYOND TIME 2024 FINAL <前編>
1月19日をもって閉店した目黒鹿鳴館。
なんかコレがもうこの世に無いだなんてとても信じられないナァ。
「最後の鹿鳴館」を迎えるバンドのライブ・レポ―トが今回の分を含めてまだ3件残っているのでMarshall Blogの中では目黒鹿鳴館が続いている。
…ということで今日も早速お邪魔することにしましょう。しきちゃん、今日もよろしくお願いしま~す!
階段を降りて…ホールに向かう。
今日のステージはこんな感じ。
上手に配置されているのはおなじみのMarshall群。そう、今回はConcerto Moonの目黒鹿鳴館での最後のステージなのだ。
今回は普段は用意することのない目黒鹿鳴館発行のチケットを来場の皆さん全員にプレゼントされた。
また、最後の鹿鳴館を記念して特典つきのチケットも用意された。
その内容は、鹿鳴館のスタッフ・パスをデザインしたアクリル製のオリジナル・キーリング。
そして、終演後ステージの上でメンバーや使用機材と一緒に記念撮影ができるというというもの。
コレは二度と巡ってくることのない貴重な機会ですな。さてメンバーの皆さん、最後の鹿鳴館の準備はよろしいか?
なんかずいぶんノンビリしてるな…。ホールではいつものジューダス・プリーストが流れ出す。
歴代の出演者が「上がって行く時に極度に緊張する」と口を揃えて言ったというステージへと続く階段。
Concerto Moonがこの階段を上るのもコレで最後。
メンバーが階段を上がって…ショウがスタート!
最後の目黒鹿鳴館のステージは最新作『BACK BEYOND TIME』の発売記念ツアーの最終公演だ! 島紀史
芳賀亘
三宅亮
中易繁治
河塚篤史
冒頭に選んだ曲は最新作からではなく、セルフカバー・アルバム『OURBOROS』で取り上げた「Alone in Paradise」。
聴き慣れた人気曲でのスタートに客席が一気に盛り上がった!さっそくギター・ソロ。
ああ~、この音。
ハードなロックで聴きたいギターの音と言えばコレにつきる。
100%真空管アンプでブチかます真正ロックギターのサウンド!そのサウンドはもちろん島さん愛用のMarshall「1967MAJOR」から。
足元はこんな感じ。
ノッケからスロットル全開のソロにお客さんは大興奮!
続いてはその『BACK BEYOND TIME』からアルバムの2曲目に収録されている「The Gold Digger」。
1曲目と続けて演奏したのには、ニューアルバムのオープナーということだけではなく、実は他にワケがある。
この曲の歌詞は「Alone in the Paradise」のアンサー・ソングというか、後日譚のようになっているんだね。
「Gold digger」というのは文字通り「金鉱掘り」のこと。
「♪その身焦がす汚れたMindだけ」の「Mind」が「鉱山、鉱脈」の「mine」に引っ掛けたのかな?…なんて勝手に想像しています。
ちなみに英語の慣用表現として「gold digger」は「玉の輿に乗ろうとする女性」という意味がある。
コレはまさに文字通り…やっぱり日本語の方がはるかにオツだな。1曲目に続いてConcerto Moonのリズム隊が…
その力と技と根性と気合を爆発させる。
キメの合間を縫って勢いよく放出される島さんのギター。
CDでは一糸乱れぬひとりハーモニーになっている。
大分前、バズーカスタジオがまだ新宿にあった頃、一度ハモリのパートをレコーディングをしている時にスタジオにお邪魔したことがあった。
ダマって見ていると、島さんってどんなフレーズでも何の澱みもなく一発でハモリのパートを弾き切っちゃんだよね。
イヤ、考えてはいるんだろうけど、とにかくスラ~っと弾いてしまってほとんどやり直さない。
アレには驚いた。
そもそも元のフレーズを完全に覚えていること自体がスゴイ。
ゴルフの達人って自分が打ったすべての玉の軌道を覚えているっていうでしょ?
将棋指しの棋譜も同じ。
「ああ、達人ってのはみんな同じなんだな…」と思ったよ。
私なんか自分が書いたMarshall Blogの内容をハジから忘れて何度も同じことを書いちゃうもんね。
ウソ…同じことを書いているのはワザとです。そして、そのキメのパートからフリー・フォームのソロへ。
美しいギター・サウンドでどこまでも曲を華麗に彩った。「鹿鳴館!改めましてこんばんは!
今日は『BACK BEYOND TIME 2024 FINAL』ということで、アルバムからの曲はもちろん、この鹿鳴館が移転に伴って閉店してしまうということで、このバンドがここに出始めた頃の曲も合わせて演奏しますので最後までよろしくお願いします」 「鹿鳴館どうもありがとう!
こんなにたくさんの方に集まって頂いて本当に感謝しています!
ただいま芳賀が申しましたが、我々の鹿鳴館は今日で最後。
みんな『鹿鳴館がなくなる』みたいに言うんですけど鹿鳴館はなくならない。
ボクは関西人なんですが、子供の頃に読んだロッキンfとかに『目黒鹿鳴館はヘヴィメタルの殿堂』と書かれていて、『いつか鹿鳴館でライブを演るんだ!』と思っていたワケですよ。
それが本当にこの場所が『ボクたちのホームグランドだ』と言えるようになって今までずっと活動してきたワケです…ま、ボクしか残っていないんですけど」
島さんの目黒鹿鳴館の思い出はコチラ⇒目黒鹿鳴館物語<その4>「だから鹿鳴館が移転したら、当たり前のようにそこにも出てやろうと思っています…『もういいです』と断られなければの話ですが。
ココには自分が深い思い入れがある…みなさんもきっとそうでしょう?
そこで目黒鹿鳴館に一旦お別れをするために今日はステージに上がりました。
今日は初めて鹿鳴館に出た頃に演っていた曲…Concerto Moonの前の時代の17、18歳の時に作った古い曲も演奏します。
そして今年発表した『BACK BEYOND TIME』の曲を織り交ぜて楽しんで頂こうと思っていますので、皆なさん、最後までよろしくお願いします!」3曲目は河塚さんのドラムスから。
まるで一個師団が3連符で行進しているかのような力強さ!…って一個師団を見たことはないけどね。曲は1999年発表の『Rain Forest』から「Half Way to the Moon」。
早速出て来た島さんが初めて鹿鳴館に出演していた頃の1曲。
それ以来このステージでコレまで何度演奏されて来たのであろうか?ソロの中間部で出て来る独特のフレーズは聴く者にナニかを問いかけているよう。
ソロに続いてのバンド・アンサンブルが勇ましいことこの上なし!
続けて「Run to the Sky」。
1998年の『Frangments of the Moon』が初出。
現メンバーによるセルフカバー・アルバム、2019年の『OUROBOROS』でも取り上げられている「今」のConcerto Moonの1曲。ミディアム・ファストのテンポに乗って歌う芳賀ちゃんの伸びやかな声が曲にピッタリだ。
ガ~っとシュレッドしておいて、後半ではワーミー・バーを効果的に使って歌心溢れる哀愁感タップリのソロを聴かせた島さん。
後半に入ってジワリジワリと曲のテンションを上げて行くところが何とも素晴らしい。
『BACk BEYOND TIME』に戻って「Heading for Utopia」。
亮くんのオルガンがビャ~っと鳴り響き…河塚さんのシャープなバスドラムが猛烈な疾走感を醸し出すドライビング・チューン。
Concerto Moonのドライブはどこまでも豪快!爽快!痛快!
ココでのソロはスゴかった!
煙の出るような凄まじいシュレッディングはどこまでもスクエアでストレート。
Marshallが出す豊潤なサウンドとの相乗効果で聴くもの全てを感動の渦に巻き込んでしまう。「ありがとうございます。
どうですか?皆さん楽しんでくれていますか?盛り上がっていますか?
先ほどから言ってるように、島さんが27年前にココに出た当時の曲と今の曲をいろいろ組み合わせながらお送りしています。
個人的には2018年にConcerto Moonに加入して最初の東京公演がこの鹿鳴館だったんです。
それこから6年経つワケなんですが、移転することが決まってすごく寂しいですね。
寂しいといえば、島さんはただでさえ人一倍寂しがり屋ですからね。
この忙しい時期にこういう機会を持てたワケですから、最後まで皆さんと楽しい時間を共有していきたいと思っていますのでよろしくお願いします」 その芳賀ちゃんの初鹿鳴館のステージのようすはコチラ。
↓ ↓ ↓
★MESSAIAH WILL COME AGAIN TOUR 2018 <前編>
★MESSAIAH WILL COME AGAIN TOUR 2018 <後編> 上の写真を見ると、ステージの背面には「Concerto Moon」のバナーを掲げている。
次に下の写真を見てください。
今日はそのバナーを取り付けずに「鹿鳴館」のネオン・サインを見せているでしょ?
コレが島さんの心遣いのひとつ。
ただ単にバナーを持ってくるのを忘れただけかも知れないがな…。
さて、寂しくて寂しくてチューニングに手こずっていた島さんからひと言。「チューニングが合わないのはみんなの熱気で室温が上がっているからだよ。
だから感謝している。
でも、『ウサギの8倍寂しがり屋』はホントなの。
だから放っておくと死ぬよ。
まだまだ序盤ですからね。
皆さん、楽しんでくださいよ!」「♪ギュバァァァン、グワァァァァァ、ギュイィィィィィ、グバァァァァ、ギョエェェェェン!」としか書きようがない島さんの独奏。
きっと宮沢賢治ならもっとうまく書くんだろう。
こういう荒々しいパフォーマンスもMarshallがあったからこそ生まれた…ということを島さんが教えてくれているようだ。そのまま「Over the Century」のイントロ・リフへ。
この曲も『Fragment of the Moon』から。 へヴィ極まりないミディアム・テンポの1曲。
亮くんのシンセサイザー・ソロを…
迎え撃つ島さん。
ナンノ、ナンノ!
亮くんが必殺のフレーズでをブチ込んだ!お互いに一歩も引けを足らないバトル!
曲の終盤に出て来る「♪Forever freedom」のパートのメロディがメチャクチャ魅力的だ。
色々な表情を見せてくれるこの曲は最後の最後まで聴きどころテンコ盛り。
いつも演ればいいのに…。続けて1999年の『Time to Die』から「King of Judas」。
コレも普段だとそう簡単には出て来ない1曲。
コレはMCで触れていた島さんが17、18歳の時に作った曲。
メッチャいいじゃんね?
ココでも島さんと…亮くんのバトルをタップリと楽しんだ。
ココまでがだいたいConcerto Moonの最後の目黒鹿鳴館のステージの前半。
CONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒Official Website<後編>につづく
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