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2019年11月28日 (木)

【Marshall GALA2】vol.9:SPIN OFF四人囃子#1


「いよいよ『Marshall GALA2』もアッという間に最後のバンドの登場です!」と言ってる私。
ホントに始まったと思ったらすぐにココまで来ちゃったナァ。
わかりきってはいたんだけど、本当にアッという間だった。
『Marshall GALA2』を締めくくって頂いたのはSPIN OFF四人囃子#1。
 
前回も全く同じお顔ぶれで「稲葉囃子」としてトリを飾って頂いた。
他のところにも何度か書いたが、他のアーティストを目当てに前回のGALAに来てくれた当時20歳のお嬢さんがあるライブ会場で私を見つけてこう声をかけてくれた。
「Marshall GALAのシゲさんですよね?最高に楽しかったです!特にあの最後に出た稲葉囃子…一番ヨカッタです」
「アレ?お目当ての〇〇さんじゃなくて?」
「はい。稲葉囃子が一番よかったです。世の中にあんな音楽があるなんてあの時まで全く知りませんでした」
コレは心底うれしかった。
我が意を得たり!人をひとり救った気持ちになったよ。
いいですか?私と同世代のオッサンがそう言ったんじゃない。
そんなオッサンには「もっとロックの勉強をし直して来い!」ということにならーな。

10今回も大二さんにご出演を願ったのは、この20歳のお嬢さんのことがあったから…というワケではなくて、Marshall Blogでもチラホラとレポートしている通り、前回から3年の間に四人囃子周辺の動きがあって、「やっぱりコレですよ!」という結果に落ち着いた…という感じ。
そして、今回は『SPIN OFF四人囃子#1』という名義で、チーム名に「四人囃子」の4文字を入れて頂いた。
コレがまたうれしいね。
そしてもうひとつは…

20今年はアルバム『一触即発』が1974年のリリースから45年周年を迎えたのだ。
だから今回も自分の宝物のオリジナル盤を持ち込んで、自分が作ったワケでもないのに偉そうにアルバムを紹介させて頂いた。

30vもうひとつ紹介させて頂いたのが…その45周年を記念して10月23日にビクターエンタテインメントからリリースされた『一触即発 デラックスエディション』として3枚組のボックスセット。
スゴイですよ。
当日も会場でお配りしたチラシに「今世紀最大の事件!」と謳っちゃっている。
スゴイ自信だ!
今世紀の終わりまでまだ81年もあるのに「今世紀最大」としたのだから。
ま、ジミヘンやジョン・レノンあたりが生き返ったりしなければこの宣伝惹句もウソではないだろう。

25実際にスゴイのよ。
チラシには「これが'一触即発'の最終形だ!」とも謳われているんだけど、私もLP、CDと時の流れに合わせてこのアルバムを聴いてきたが、今までのモノとは別物と言っていいでしょう。
このデジタル・テクノロジーにはシャッポを脱がざるを得まい(←古い表現ですな)。
すべての楽器の音がクリアになって、森さんの歌声とかトシさんのパーカッションなどは録り直したんじゃないか?と思わせるほどリアルなの。
他にも『ミラージュ・オブ・四人囃子』と銘打って未発表音源もタップリ収録されてうれしいなったらうれしいな!
チョット思うところがあって、また別の回でもこのボックスセットを取り上げましょう。

26そして、10月23日の発売から17日後に開催されたのが『Marshall GALA2』。
もうコレはGALAが「レコ発ライブ」となっても良いでしょう?
だってその間に「四人囃子」としてのギグがないんだもん。
誰がナンと言おうと勝手に私の心の中でそう思い込ませて頂きましたから、ハイ。
 
ココはショウの一番最後なので舞台転換の必要がないため、演奏の前にインタビューをさせて頂く段取りなのね。
大二さんにお話を伺って驚いたのは…
「この一連の企画は元々は稲葉くんが『一緒にバヤシ(四人囃子のこと)の曲を演っちゃいませんか?』と誘ってくれたのがキッカケで始まってるんですよ。
で、バヤシの曲を演ると喜んでくれる人がいるんだ~…じゃ演れる時は演ろうか~?…から始まったんです」
そりゃ知ってる人はみんな喜ぶにキマってる。(←「一触即発」の歌詞風にしてみた)
40発起人の稲葉さん。
稲葉さんはMarshall三段積みのオーナーだったのだ。
「イヤイヤ、今でも持ってますよ。三段積みを2つと半分、九州に置いてあります。三段積みのファンなんですよ」
スゴイ!
保管させられている方は大変ですよ。
使わないMarshallほど、デカくて重いモノはありませんからね。

50その三段積みのウチのひとつはお母さんに買ってもらった…なんて話を以前されていたことがありましてね。
それについて伺うと
「ウン、『ママ、買って』って言ったの」
いいナァ~…今は要らないけど。

55名古屋のライブの打ち上げで「味仙」では山崎さんの隣に座らせて頂きました。

56そして、『Marshall GALA2』最後のパフォーマンスが始まった。

60岡井大二

70v坂下秀実

80v稲葉政裕

90v山崎洋

100v大二さんの超ダイナミックなドラムスからスタート。
ク~、スゲ~!
タマらんわ~。

110今日大二さんがお使いになっているスネア・ドラムはNATALのビーデッド・ハンマード・スティールというモデル。
見た目のいかつさより、ウォームで深い鳴りのサウンドが特徴。

120曲は「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」。

130稲葉さんが奏でるあのフレーズ。
いい音だナァ。
稲葉さんがお使いになっているのは1959SLP。
1965年生まれのMarshallのアイコン的モデル。
計算してみると、『一触即発』が発表になったのは、そのたった9年後のことだったのね?

140完璧なアレンジと…

150鉄壁のアンサンブル!

160vそして末松康生さんの歌詞が素晴らしい。
なんてクリエイティブで魅力的なロックなんだろう。

170「空飛ぶ円盤」を英語で言うと「Flying Saucer」。
Frank Zappaの代表的作品で「Inca Roads」というFlying Saucerをテーマにした曲がある。
四人囃子は今はなき浅草国際劇場で開催された『ユウヤ・ウチダプレゼンツ浅草最大のロック・ショウ』でフランク・ザッパの前座を務めている。
1974年、「円盤」。
1975年、「Inca Roads」。
1976年、浅草国際
…ナンノ関係もないにキマってるけど、歳を取って色んなことを知るようになると、こういう妄想や想像が楽しいモノなのよ。

180「今日は我々の前にメタルの方々がたくさん出ていらっしゃいますよね?時間にキッチリしていますのよね?
このイベント、全然押してないんですよ!
フレーズが速いから時間にキッチリしているんですかね?
チャカチャカチャカって弾いて、ココまで7分55秒とか。
『メタルは押さない』…という新しい格言ができたぐらいでございまして…」
稲葉さん、ほぼオンタイムで進行しているのはメタルだからありませんって!
私がちゃんと隅々まで段取りを考えた細かい台本を書いて、それをイヤがらずに台本に従ってスタッフさんとパフォーマーさんが動いてくださっているからなんですよ~!

私はダラダラと野放図に押しまくっても平気な顔をしているだらしないイベントが大嫌いなんす。
200「私は岡井さんと坂下さんのファンなだけでしてね。四人囃子とは何の関係もない…森園さんの『なりすまし』ですから!」
稲葉さんからもボックスセットの紹介があって、「今、この場でポチってやっちゃってください」なんておっしゃっていたけど、そうか~、ホント、そういうことができるんですな。
初めて観るバンドに感動して、その感動が冷めないウチにその場でCDをオーダーしちゃう…という。
昔から大きなコンサート会場にはレコード屋さんが出張して来て販売している光景をよく見かけるけど、会場のロビーへ買いに行くより素早くオーダーができちゃうんだもんね。
ま、届くのは次の日かも知れないけど…レコード屋さん、タマったもんじゃありませんよ。
特典がいくらあっても足りやしない。1902曲は「なすのちゃわんやき」。

210大二さんからセットリストをお聞きした時、「他のバンドさんもバリバリと演奏をキメてくるだろうから、ウチは『なすちゃ』で対抗します」なんておっしゃっていた。
前回のGALAのすぐ後に大二さんからお礼をメールを頂いた。
「さすがウシさん(大二さんは私のことをこうお呼びになる)が選んだバンドだけあって、どのバンドもスゴイね。ウマいし!」
…と書いてあった。
イエイエ、私が選んだからスゴかったワケではありませんで、ただ皆さんスゴイんです。
ま、そんな1回目の雰囲気を鑑みてのご選曲だったようで、コレはコレでまたうれしいな。
そもそも大好きな曲だし。250今回フェイクを加えて佐久間さんのソプラノ・リコーダーのフレーズを弾いた坂下さん。

220あ、稲葉さんがおっしゃっていたけど、前の「円盤」のスタジオ録音バージョンもこの「なすちゃ」も今回リリースされたボックスセットには収録されていません。
この曲は『一触即発』の2年後に発表した『ゴールデン・ピクニックス』のA面の3曲目に収録されていいて、私は高校生の時にほんの数年後追いで聴いたんだけど、ビックリしたっけナァ。
2曲目の「カーニバルがやってくるそ」から、こんなにスゴい曲なのに何にもモッタイぶらずツラっと始まっちゃうところがスリリングだった。

230それがこうして目の前で生で聴けちゃうんだからうれしいにキマってる。(また!)

240この曲を吹き込んだ時、四人囃子の皆さんは23歳ぐらいだったワケよ。
天才と芸術は生まれるべくして生まれるので、創作時の年齢ってのはそう関係ないと思うんだけど、スゴイよね。
やっぱり聴いていた音楽が違うことが大きいんだろうな。
そういう意味では今の若い人はどう頑張ってもよくてドリムシ止まりだろう。
我々年配は、死ぬ前にもっと若い人たちにいい音楽を教えてあげないとイカン。

270まるで交響曲を聴いているようだもんね。

260ただ複雑なことをするのではなくて、チャンと「歌心」があるから「いい曲」なんですな。

280大二さんの選曲作戦はマンマと成功したワケ。

290最後はやっぱり「一触即発」。
稲葉さん曰く、あまりにも曲が長いので練習する時は、休憩時間もそれなりに長く、一日2回しかできない…という。

300日本のロック史にその名を残す名大作。

310大二さんや坂下さんが20歳の時の作品だからね。
やっぱスゴイわ。

320オリジナルのフレーズを挟みながらの稲葉さんの最初のソロ。

330vコレも歌詞がスゴいんだな。
「ボタンの穴」から何かを覗いたことなんてある?

370「♪あ~あ~空が破ける 声も聞こえない」
やっぱりココは一緒に歌ってしまうよね。
そういう人、会場に沢山いたんじゃないかしら?
「キマってる」のところも含めて私は全部一緒に歌いました。

360次々と展開を重ねる場面。340完璧に演奏で見る者をクギ付けにする。

350そういえば、Marshallの社長夫人のエリーが何度も拍手する場面を間違えたって。
曲が終わりそうで終わらないからね。
でもそこはさすがイギリス人にしてロンドンっ子。
本場のプログレッシブ・ロックをリアルタイムで経験しているからね。
2人で口を揃えたのは「That's the prog rock!!」。

380曲は澱むことなくまっしぐらにクライマックスへ向かう。

450v激しいキメの連続!
見せ場はまだまだ続く。

390v_2そういえば、今回のスタッフの若い女性も四人囃子の演奏を「聴いたことがない音楽」と表現していた。

420そして「型に囚われない音楽」とも。
そうだろうね~、今のテレビなんかから流れてくるロックは全て同じに聞こえるもんね。
若い人だってわかってるんだよ。
ビートルズすら知らない若い人たちが知るべきは、色んな音楽を聴けば、人生がもっともっと楽しくなる…ということだな。
コレからビートルズを聴くなんて何て羨ましいことだろう!
こんなに若い私ですら45年以上は聴いてるからね、それでもまだ聴いてる。
少しでも若いウチに聴いておいた方がいいよ。

440vそして稲葉さんのソロを経て…

400いよいよエンディング!

45513分18秒の大熱演で『Marshall GALA2』の演奏を締めくくった。
480v

460v

470v

490_2コレで『Marshal GALA2』は8つのすべてのパフォーマンスを終えた。
終わっちゃった。
後は感動のフィナーレへ…。

510というワケで最後に演奏した「一触即発」と「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」のライブ・バージョンが収録されているリリース45周年記念のCD3枚組ボックスセット『一触即発 デラックスエディション』…おススメです。

520cdそしてもうひとつ!
コチラは1989年に再結成した時のライブ映像のDVD。
これすらもう30年前やんけ!
そんな時代ゆえ、レーザーディスクでしか流通していなかったが、今回この機にDVDが出来した!
「レーザーディスクはナニモンだ?」ってか?
どうすんだよアレ、ウチに盤がイッパイあるわ。
でもこの『FULL-HOUSE MATINEE』のレーザーディスクは持っていなくて観たことがなかった。
そして今回拝見した!
みんな若い!
そして、解説は以前Marshall Blogの記事をサポートしてくれた灘井敏彦さんが寄せていらっしゃる。
灘井さんは今回のGALAでもお手伝い頂いたのです。
もちろん、この1989年9月の現場にもいらっしゃってる。
私なんか仕事で地方にいたので会場の「MZA有明」ってのを見たことすらないからね。
コチラもおススメです。

530dvdそして特報!
来る12月13日、稲葉囃子やります!
場所は二子玉川の「GEMINI Theater」。
スペシャルゲストに秦万里子さん、『FULL-HOUSE MATINEE』の上映会、そして稲葉囃子の生演奏という盛りだくさんの内容。
GALAにお越し頂いた方に何人お会いできるかな?
楽しみ~!


GEMINI Theaterの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

8_3_2 <つづく>
 

200   
(一部敬称略 2019年11月9日 東京キネマ倶楽部にて撮影)