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2019年11月26日 (火)

【Marshall GALA2】vol.7:D_Drive

 

『Marshall GALA2』の6番手はD_Drive。
GALA2で最大の転換。
…というのは、SeijiさんとYukiちゃんのオリジナルMarshall3段積みをステージに運びこんでセットするというシーンだから。
この3段積みはMarshallがこの日のために用意してくれたんだけど、本当は黒い布をかぶせておいて、そのままステージに運び込んで「テッテレ~」と布を取りハズす…こんな演出を考えてその大きな黒い布まで用意していた。
ところが、ステージのソデに太いケーブルが這わせてあって、3段積みを組んだままの状態でそのケーブルを乗り切るのはいかがなモノか…ということになった。
もっと私が若かったら問答無用でチャレンジしていたところなんだけど、この年になると「考える」ということを知りますな。
122d1ジョンも見ていることだし、どうしても「黒い布作戦」をやりたいことはやりたい…でも、満員のお客さんの前でドンガラガッシャ~ン!なんてやらかしたら一大事だ。
アシスタントのTazzyちゃんに相談しても「ココは安全策を採りましょう」という答え。
私はTazzyちゃんに100%の信頼を置いているので、「アナタがそう言うなら…」とスッパリ諦めることにした。
そして、3段積みを分解してステージにセットした…というワケ。
 
こうしてスペシャルMarshallを紹介し、Marshall Recordsレコーディング・アーティストとしてのD_Driveの最近の活動を総括して演奏に突入した。124cg2『Marshall GALA』2回目のD_Driveのはじまり、はじまり~!

100Seiji

110vYuki

120v_2Toshi

130v_2Chiiko

140v1曲目はYukiちゃんのペンによる「Begin Again」。

150v_ba以前から時々演奏してはいたが、この日、この時点では最も新しいD_Driveのレパートリー。
190v激しいイントロから332の第一主題につなぎ、スケールのデカい大サビへと至るドラマは圧巻だ。

160_2前回この曲を聴いたのはいつかな?
上海か?あるいはもっと前のことか?
何か知らんけど、ものすごく演奏がこなれて良くなったナァ~。
各パーツを接着する薬剤が完全に乾いてひとつの個体に仕上がった感じ?
Marshall Recordsの上層部に正式にプレゼンするのが楽しみじゃん?

165vステージにたたずむSeijiさんのJVM410HSVSとYukiちゃんのJVM410HYBRのフルスタック。
ん~、やっぱり三段積みってカッコいいな~。
そういえば、一番最初のチーム、THE CORAL CANDIESでドラムスを叩いてくれたAZAZELのMayoちゃんが…
「Marshallの三段積みって今まで雑誌に出ている外人バンドの写真でしか見たことがありませんでしたぁぁぁぁ((((;゚Д゚))))
そして、今日生まれて初めてMarshallの三段積みの実物を見ましたぁぁぁぁ!\( ˙▿˙ )/」
…なんて言ってたけど、そういう時代なのよね(>_<)。
このMarshallの三段積みこそが「ロックの正式な七つ道具」のひとつなんだからして( ̄^ ̄)
イカン、Mayoちゃんの顔文字がウツっちゃった。
しかし、この顔文字って、一体何を表現しているのかが即座にわからないヤツがたくさんあるな…コレも「年」か?それとも「慣れ」か?
マーブロの文章ってこういうのを使わないでしょう?
そうなの…私は文末に(笑)とか(泣)とか加えるのですら恥ずかしいのです。

170_2しかもYukiちゃんのフルスタックは白いから目立つ、目立つ!
白い塗装の車が多いのは、白は目に付きやすく、事故を予防する効果があるっていうんでしょ?
こんなに白くてデカいもんが目立たないワケがないわね。
一方Seijiさんのフルスタックは、こういうシチュエーションだとともすれば後ろの壁に同化しそうだが、ECフレットやブロック・ロゴ等のビンテージ・テイストがとても味わい深い。
やっぱりMarshallのデザインってギター・アンプの世界ではダントツでカッコいいな。
あんな音を出すのに品があってとても知的に見える。
そして、使う人を尚更うまそうに見せる効果があるのだ。

122d2Toshiくんは3年前にはまだD_Driveに在籍していなかったので今回が初GALA。
凄まじくパワフルかつテクニカルなパフォーマンスで大きな注目を浴びていた。

180v「Begin Again」は結成10年目の節目に「また新たな歩みを始めよう!」という意味が込められている。
まさにタイトルのイメージにふさわしい曲に仕上がった。

200v_2「私たちは3年前にGALAにも出演させて頂いて、今回も出ることができてとても光栄です!
今回もマーシャル、ナタール、エデン…イヤ、イードゥンのサウンドをタップリ楽しんでいってくださいね!」
エライ、Yukiちゃん。
EDENは英語圏では「イードゥン」と発音します。「エデン」って言っているのは日本人だけです。
「Harley Davidson」は正しくは「ハーレー・デイヴィッドソン」。
「Cath Kidston」は「キャス・キッドソン」ではなくて「キャス・キッドストン」。
「COSTCO」は「コスコゥ」。「T」は黙字。
こういうの大好き。
あのね、このウチ「COSTCO」を英語圏の人の前で「コストコ」と発音すると笑いを取れる可能性があります。
つまりコレを「コストコ」と読むのは世界レベルでは恥ずかしいことらしい。
でも、コレって日本に既に「コスコ」という企業があったので、混同を避けるために故意に「コストコ」としたらしいね…知らんけど。

8_dsc_4359 「私たち…今日この日のために…ナント…新曲を用意して来ました~(◎_◎;)」
顔文字が適当ではないか?…コレはどう?( *´艸`)
「タイトルは…コレはSeijiさんの作品なんですが、タイトルは『I.O.S.R.』…言いにくいな!」
大丈夫、仮題だから!
「演奏する前に…シゲさんからMarshallの人たちにシッカリ挨拶をするように…と言われましたのでチョットお時間を頂戴します。
その後で新曲を演奏します。
それまで皆さんはチョッとボ~っとしておいてください!」
ええ?そんなエラそうには言ってませんよ!…イヤ、言ったか?…イヤ、言ってない…イヤ言ったわ。
「せっかくなのでキチンと曲の説明をした方がいいんじゃない?」ってアドバイスさせてもらったのね。
230「Jon, Ellie, Alex, Megan, are you having a good time?」
こっちでジョンとエリーが「OK!」とか「We are!」とかチャンと答えてる。

8_2yt 「Thank you very much for coming today.  And Jon, thank you very much for everything in Shanghai!  We had a great time with you.」
あ、またジョンが「Yes, it was a great time! Thank you!」って答えてる。いい人だ~。
「The title of the first song is 'Begin Again' that I composed.  And we are going to play a new song that we've never played before.  It was composed by Seiji.  We dedicate this song to you, Jon!」
するとジョンが「Thank you!」とうれしそうに答えていた。
ナンで、それがわかるのかと言うと、ビデオの音声にシッカリと入っていたのです。

225「The title is…………’S'…………チヤウな?(迷)」
客席(爆)。
「It's called 'I.O.S.R.'!(叫)」
ハイ、早いところ正式なタイトルをつけましょう!これじゃタネさん(Marshall Recordsのオヤブン)も困っちゃう!(困)

8_dsc_4365でもね、タイトルはどうでも曲はとにかくスゴかった!
まずは出だしのBbaug(かな?)から、ホール・トーン・スケールのリフのインパクトがマキシマム!

240_2ホールトーン・スケールは音の配列がすべて全音(ビアノの白鍵1個分)間隔でできているスケール。
Seijiさんはこのスケールを使って印象的なリフを作って来たけど、ジャズなんかではドミナント・モーション(元の和音に戻るホッとするコードの動き)をする時によく使われる。
ギターのウェス・モンゴメリーなんかを聴いているとしょっちゅう出て来る。もちろんトリハダ級のカッコよさです。
下はヨーロッパでは比較的盛ん(知らんけど)なハンマー・ダルシマーという打弦楽器。
琴のように張られた弦を先が曲がった軽い棒で叩いて音を出すんだけど、確かコレってホールトーンでチューニングされているんじゃなかったかな?
それぞれの弦をそのまま順番に叩いて行くと、すべての音の感覚が全音になっていて、気分は『鉄腕アトム』のイントロのヴィブラフォン状態。
この楽器って、東ヨーロッパの方でも盛んで、信じられないぐらいのスピードで弦を叩いで演奏するんよ。
これこそ「超絶」。
数年前にそのホンモノを見てJaw dropping & Breathtaking!
ちなみにSHOW-YAの「MONSTER」という曲のエンディングでもホールトーン・スケールが使われていたね。

Hd 実はこの曲というか、新曲については結構前からSeijiさんと色々とやり取りをしていて、何とかしてGALAで発表できるようにギュウギュウ押し込んでいたのだ。
そしたらSeijiさん、直前で高熱を出したりして大変だったんだけど、シッカリと仕上げて来てくれた。
この人たち、曲を作って後はチョチョチョというワケにはいきませんからね。
作ってから人前で演奏ができるレベルまでパフォーマンスを磨かなければならないので1曲仕上げるのに途方もなく時間がかかる。
そして、もっと大変なのはそれをレパートリーのひとつとして、細部まで頭の中にズッとキープしておかなければならないことだ。

250v_2思い返せば今年の6月4日。
西ロンドンのラティマ―・ロードというところにある「Pirate Studio」で、メディアの人たち向けに演奏したショウケース・ライブの時のこと。8_img_9060この時ね。
真ん中のオジちゃんがMarshall Recordsのオヤブン、スティーブ・タネット。
我々は全員「Tane-san(タネさん)」と呼んでいる。いつかMarahall GALAのステージに引っ張り上げたいと思っている。
タネさんがそのメディアの人たちにD_Driveの紹介をしているところ。
この時の空き時間にSeijiさんがピロリピロリと何やら弾いているのが耳についた。
ナゼならそれがホールトーン・スケールだったから。
「アレ。ホールトーンですね?」と私が言うとSeijiさんが「ハイ、コレで何かできないか考えているんですよ」と答えた。
私はもうこういう普通とは違うモノが大好きなので、「ドンドンやっちゃって!」と叱咤激励したのね。
それが私とこの曲の出会いだった。
後はタイトルか~(; ・`д・´)
しかし、半年前のことなのにかなり懐かしいね、コレ。
あ~あ~、ロンドン行きたいな~。

8_0r4a0041P-MODELというテクノ・ポップ全盛なりし頃のバンドに「美術館で会った人だろ」という曲があって、それもチョッとホールトーンっぽい音使いをしているんだけど、私なんかは一瞬ソレを思い出したりする。
それは、個性の強い音列を使えばサウンドのイメージが似通って来るのは当たり前のことで、スケールってのはそうやって使う一面をある。
「アラビア音階」なんてのは、誰がナニをどうやってもアラビア風になっちゃうでしょ?
でも、Seijiさんのはそこからスゴイ!
ミクソリディアン(これもドミナント・モーションする時に使うスケール)やイングヴェイ御用達のディミニッシュ…テクニカルな作曲技法でグイグイ押してくる!

260Yukiちゃんとハモるスリリングかつポップなテーマのメロディ。

270vD_Drive名物のピックアップ・ソロ回し。

280v_2ハハハ!ホールトーンのハモリをライトハンドで!
また今回もギター・ソリがスゴイ!

300ジョンから「Crazy bassist」と呼ばれているToshiくん。
対抗してライトハンドでディミニッシュ・スケールを用いた圧倒的なソロを聞かせてくれた。

290Chiikoちゃんも海外での評判が高い。
こんなドラマーそう簡単に出くわさないよね。
向こうの人たちはとにかく「他にはないもの」を尊重するから。
この曲でのドライブ感も最高に胸のすくモノだ。

320

興奮して色々書いたけど、一番スゴいのはナニかというと、曲に「奇を衒った」感がないことなの。
一番カッコいい変拍子は「変拍子に聴こえない」こと…みたいなことを音列でSeijiさんはやって見せた。
日本人ウケするかどうかはチョットわからないけど、海外ではウケるんじゃないかな~。
私は大好き。
それをこの『Marshall GALA2』で初演してくれたことは光栄なことです。
未来永劫「2019年11月9日、この曲は『Marshall GALA2』で初演された」と語り継がれていくワケだ。
Wikipediaにもそう記されることであろう。
なんか…来年は世界的にドカっと来るんじゃないの?…そんなこと予感させてくれたゾ。
 
ちなみにこの曲の演奏の後、ジョンとエリーはスタンディング・オヴェイションでSeijiさんとD_Driveに感謝の念を表していました。

330「最後の曲、イキます…」

340_lrディレイ・トリックを使ったSeijiさんのギターから始まる曲。
このパートって打ち込みだと思っている人がいるらしいね。
D_Driveは人力、ギターアンプは真空管駆動です。
だからいいサウンドなのだ。

350v曲は人気曲「The Last Revenge」。

355この曲は前回のGALAでも演奏したし、海外でも人気の高い曲だ。
ギャハハ!新しい曲を始めて演奏する緊張感から解き放たれたせいか、4人とも暴れ具合が尋常じゃなかったゾ!

370v

380v

390v_2

400_22回目の『Marshall GALA』もD成功~!

410_2新曲についてのお話。

420今年イギリスと中国で演奏したD_Driveの海外での反応のお話。

430_2世界デビュー・アルバム『Maximum Impact』のお話。
0r4a0063ゴメンなさい…私、この時しゃべりすぎましたね、ハイ。
イヤ~、昨年の夏あたりのMarshall Recordsとの契約から始まって、今年はもうDづくし。
海外に行けば頼りないロード・マネージャーと怪しい通訳を演じ、帰って来れば海外からのインタビューの翻訳やライブの取材にマーブロ書き、GALAの準備でヘロヘロ…コレだもん、少しぐらいしゃべらせてもらわなきゃ合わんぜ!
というワケではありませんが、皆さんにお聞き頂きたいことが山ほどあったワケですよ。

435ひとりGALA初体験のToshiくんに感想を伺ってみた。
「今まで色んなライブに出て来ましたけど、今のところこの『Marshall GALA2』は一番楽しいです!
でも、『3』があったらそっちの方が楽しくなっちゃうかも知れません!」
ん~いいこと言うわ~、このCrazy Bassist!

440_2「楽しかったで~す!」
Chiikoちゃんの「小さなドラム巨人」ぶりが海外でウ~ケ~る~…という話。
ホントなのよ。
みんなビックリしちゃうの。
ってなところで、転換が心配だった6番手のD_Driveも無事終了。
面倒なプランに付き合ってくださいましたスタッフの皆さん、どうもありがとうございました!

450さて、GALAの翌日からスタートした『D_Drive感謝の47都道府県Drivingツアー』。
狭い、狭いといいながら47個の都道府県を巡るなんてのは大変なことだよね。
海外のスケジュールが入れば中断しなければならないし…。
とにかくガンバレ!

247また、私がMCでお伝えしました通り、D_Driveは年明けのNAMMショウで『SHE ROCKS AWARD』というロックの発展に貢献した女性ミュージシャンに捧げられる賞のオープニングアクトで演奏し、会期中Marshallのブースでデモンストレーションをすることがキマっている。

N2020その前に!
NAMMの直前ね。
D_Driveの音楽とダンスとマルチメディアの舞台作品『チェリーを3つ入れてください』が神戸で上演される。
コレもとても楽しみにしている。
しかし、我々はコレが終わって中一日でロサンゼルスだからな~、老体が持ちこたえてくれるかどうか心配っちゃ心配だ~。
 
『チェリーを三ついれてください。』の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

8_flyer1copy2まだ来年は色々と海外からのお呼びがかかりそうなので楽しみ…というより身体だけは気を付けていましょう!…そんなの私だけか。
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEB SITE
 

<つづく>
 

200   
(一部敬称略 2019年11月9日 東京キネマ倶楽部にて撮影)